皆さんは、自分の会社が企業年金を導入しているかご存知でしょうか? もし導入している場合には、どの企業年金制度を採用しているか把握していますか。「確定拠出年金」ですか? 「確定給付企業年金」ですか? 企業年金は、会社が用意する退職金制度の一部であり、私たちの老後の暮らしに大きく影響します。今回は、会社が採用している企業年金の見分け方や、その内容について一緒におさらいしましょう。

100歳社会を笑顔で過ごすためのライフプラン、ライフブック(R)(https://www.smilelife-project.com/)を提唱する、ファイナンシャルプランナー・藤原未来がわかりやすく解説します。

目次
企業年金に加入している会社は?
企業年金があるかどうか調べる方法
企業年金の制度は企業によって異なる
まとめ

企業年金に加入している会社は?

さて、そもそも企業年金を採用している企業はどれくらいあるのでしょうか。

<図表1>の厚生労働省のデータによると、全企業のうち退職給付制度を導入している企業は、全体の80.5%を占めています。そのなかで、企業年金制度を採用している企業は26.7%を占めるので、5社のうち4社は退職金制度があり、その中の1社は企業年金制度を採用しているといえます。

これを従業員数1000人以上の規模でみてみると、92.3%が退職給付制度を導入していていることになります。そのうち、72.4%が企業年金制度を採用しているとなっていますので、会社の規模が大きいほど企業年金制度を採用している割合が高くなる傾向にあるのです。

<図表1>「退職給付(一時金・年金)制度の有無、退職給付制度の形態別企業割合」

出典:厚生労働省「就労条件総合調査(平成30年)」より抜粋

退職給付制度を導入している会社のなかで、規模別に企業年金の採用率(退職一時金との併用を含む)を並べてみると以下のようになります。

【企業年金を採用している割合】

企業の従業員数と企業年金の採用割合
1,000人以上 72.4%
300~999人 55.6%
100~299人 36.6%
30~99人 17.9%

自分が勤めている会社の規模に照らしてみると、企業年金を採用しているかどうかのイメージが持てると思います。イメージが持てたところで、実際にはどの制度を利用しているか調べてみましょう。

企業年金があるかどうか調べる方法

企業年金を採用しているかどうかを調べる前に、そもそも退職給付制度自体が導入されているかどうかを確認しましょう。

退職給付制度があることが確認出来たら、次に退職給付制度は退職一時金制度だけなのか、それとも企業年金制度も併用しているかどうかを調べます。退職金があるかどうかを知るのは比較的簡単ですが、企業年金制度を採用しているかどうかはきちんと調べないと把握できません。

企業年金制度には主に、「確定給付企業年金」と「企業型確定拠出年金」があり、そのほかに数は減っていますが「厚生年金基金」があります。

自分の会社がどの制度を利用しているかを知るためには、会社の「就業規則」や「退職金規程」などを調べるとよいでしょう。また、会社の「採用案内」や「入社説明会資料」などにも福利厚生制度の説明が載っていますので、そちらで確認することもできます。

一番確実なのは、会社の人事部や給与厚生担当に直接問い合わせる方法です。

【確定給付企業年金の場合】

確定給付企業年金は、2002年4月にスタートした比較的新しい制度なので、企業がこの制度を導入するには社員の同意が必要です。制度導入時にすでに勤めていた場合は、同意をしているはずです。導入後に入社した場合などは、次の方法で確認するとよいでしょう。

(1)「採用案内」や「入社説明会資料」で確認する

「採用案内」や「入社説明会資料」の中で、「退職金制度」または「福利厚生制度」の説明をしている部分を確認しましょう。例えば、次のような説明などがあります。

「退職金制度は確定給付企業年金を採用しています。」
「退職金は確定給付企業年金から支給されます。」
「退職金は○○企業年金規約により支給されます。」

(2)「就業規則」や「退職金規程」で確認する

「就業規則」や「退職金規程」は会社によって内容が異なりますが、福利厚生や退職金についての規程に「確定給付企業年金の規約に基づき」や「規約型企業年金」、「○○基金 企業年金規約」などという記載があるか確認してみましょう。

(3)人事部や給与厚生担当に問い合わせる

退職金は、「確定給付型企業年金を採用しているか」と直接確認するのが最も確実な方法と思われます。

【確定拠出年金の場合】

確定拠出年金も2001年にスタートした新しい企業年金制度で、それまで主流であった適格企業年金や厚生年金基金から制度移行される場合が多くみられます。制度移行の際には、その旨の説明があり同意を求められます。導入後に入社した場合などは、次の方法で確認するとよいでしょう。

(1)「採用案内」や「入社説明会資料」で確認する
「採用案内」や「入社説明会資料」の中で、「退職金制度」または「福利厚生制度」の説明をしているところを確認しましょう。例えば次のような説明などがあります。

「退職金制度は確定拠出年金制度を採用しています。」
「退職金は確定拠出年金から支給されます。」

(2)「就業規則」や「退職金規程」で確認する
「就業規則」や「退職金規程」は、会社によって内容が異なりますが、福利厚生や退職金についての規程に「確定拠出年金の規約に基づき」などという記載があるか確認してみましょう。

(3)人事部や給与厚生担当に問い合わせる
退職金は、「確定拠出年金を採用しているか」と直接確認するのが最も確実な方法と思われます。

(4)給与明細を見る
確定拠出年金は会社が掛金を負担するので、毎月の給与に上乗せして支給される掛金が給与明細に記載されている場合があります。「確定拠出掛金」「DC掛金」などの項目で加算されている場合は、その金額が給与とは別に会社が拠出して積み立てている確定拠出年金の掛金になります。

企業年金の制度は企業によって異なる

「企業年金」にはいくつか種類がありますが、どの制度を採用しているかは企業によってまちまちです。

現行の企業年金は、主に「確定給付企業年金(DB)」「企業型確定拠出年金(DC)」「厚生年金基金」の3種類となっています。

<図表2>を見ると、かつては主流であった「適格退職年金」や「厚生年金基金」から、現在は「確定給付企業年金(DB)」や「企業型確定拠出年金(DC)」に移行されているのがわかります。とくに「確定拠出年金」を採用する企業の数は更に増しています。

<図表2>企業年金の加入者数の推移

出典:厚生労働省資料「企業年金・個人年金制度の現状等について」(2020年8月26日)より抜粋

まとめ

今回は自分の勤めている会社が、どの「企業年金」を採用しているかを確認する方法についておさらいしましたが、いかがでしたか。自分自身の退職金や年金を把握することによって、老後のために必要な貯蓄や資産運用などの資金対策が見えてきます。なるべく早めのプランニングをお勧めします。

生命保険や金融商品などを販売しない中立的なファイナンシャルプランナーは、相談者の立場に立って最適なリタイアメントプラン作りをお手伝いします。 

●編集/京都メディアライン(HP:https://kyotomedialine.com FB

●取材協力/藤原未来(ふじわらみき)

株式会社SMILELIFE project 代表取締役、1級ファイナンシャルプランニング技能士。2017年9月株式会社SMILELIFE projectを設立。100歳社会の到来を前提とした個人向けトータルライフプランニングサービス「LIFEBOOK®サービス」をスタート。米国モデルをベースとした最先端のFPノウハウとアドバイザートレーニングプログラムを用い、金融・保険商品を販売しないコンサルティングフィーに特化した独立フランチャイズアドバイザー制度を確立することにより、「日本人の新しい働き方、新しい生き方」をプロデュースすることを事業の目的とする。

株式会社SMILELIFE project(https://www.smilelife-project.com

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