皆さんは、国の公的年金制度についてどこまで理解できていますか? 今回は「理解度クイズ」を用意しました。
問題のあとには、正解と解説をまとめてありますので答え合わせができます。さあ、12問中何問正解できるか、力試しをしてみてください。

100歳社会を笑顔で過ごすためのライフプラン、ライフブック(R)(https://www.smilelife-project.com/)を提唱する、ファイナンシャルプランナー・藤原未来がわかりやすく解説します。

目次
「公的年金制度」について理解できていますか?
「公的年金制度」の仕組み
まとめ

「公的年金制度」について理解できていますか?

公的年金「理解度クイズ」

Q1. 次のうち公的年金ではないものはどれでしょうか?
ア.国民年金
イ.厚生年金
ウ.確定拠出年金

Q2. 公的年金制度は次のうちどの仕組みに該当するでしょうか?
ア.「保険」
イ.「積立」
ウ.「保険」と「積立」の組み合わせ

Q3. 公的年金の年金給付に該当しないものはどれでしょうか?
ア.老齢年金
イ.障害年金
ウ.介護年金

Q4. 公的年金のうち厚生年金の加入者ではないのは次のうちどちらでしょうか?
ア.会社員
イ.公務員
ウ.個人事業主

Q5.厚生年金の支払保険料のうち会社が負担しているのは何割でしょうか?
ア.10割
イ.5割
ウ.3割

Q6.強制的に国民年金の加入者とされる年齢のうち正しいのはどれでしょうか?
ア.18歳以上60歳未満
イ.20歳以上60歳未満
ウ.20歳以上65歳未満

Q7.令和4年度の国民年金保険料(月額)について正しいのはどれでしょうか?
ア.前年の16,610円から70円増えて16,680円になった。
イ.前年の16,610円から20円減って16,590円になった。
ウ.前年の16,610円と同額に据え置かれた。

Q8. 会社員の配偶者で専業主婦(主夫)の保険料負担について正しいのはどれでしょうか?
ア.国民年金の第3号被保険者に該当し、保険料を納める必要はない。
イ.国民年金の第3号被保険者に該当し、保険料の半額が免除される。
ウ.国民年金の第3号被保険者に該当し、保険料を全額納める。

Q9. 令和4年度の国民年金の年金額(月額)について正しいのはどれでしょうか?
ア.前年の65,075円から259円減って64,816円になった。
イ.前年の65,075円から259円増えて65,334円になった。
ウ.前年と変わらない。

Q 10. 公的年金の受給開始年齢について正しいものはどれでしょうか?
ア.令和4年4月から、その選択上限が60歳から65歳に引き上げられた。
イ.令和4年4月から、その選択上限が65歳から70歳に引き上げられた。
ウ.令和4年4月から、その選択上限が70歳から75歳に引き上げられた。

Q 11. 年金の繰下げ受給について正しいのはどれでしょうか?
ア.年金受給開始を75歳まで繰下げると、年金月額は84%増える。
イ.年金受給開始を75歳まで繰下げると、年金月額は42%増える。
ウ.年金受給開始を75歳まで繰下げると、年金月額は30%増える。

Q 12. 国の年金財政(令和3年度予算)について正しいのはどれでしょうか?
ア.公的年金の保険料収入では年金給付をまかない切れていない。
イ.公的年金の保険料収入と年金給付はバランスよく収支トントンである。
ウ.公的年金の保険料収入から年金給付を差し引いた収支を毎年積み立てている。

「公的年金制度」の仕組み

いかがだったでしょうか? それでは、それぞれの問題の正解と解説です。答え合わせをしてみてください。

Q1. 次のうち公的年金ではないものはどれでしょうか?
ア.国民年金
イ.厚生年金
ウ.確定拠出年金

正解は、ウ.です。
公的年金は「国民年金」と「厚生年金」の2階建てで、図表の中の緑の斜線の部分は「私的年金」に該当します。確定拠出年金には「企業型」と「個人型」があり、「個人型」は「iDeCo」と呼ばれます。

<図表1>

出典:厚生労働省「年金制度のポイント」(令和3年度)

Q2. 公的年金制度は次のうちどの仕組みに該当するでしょうか?
ア.「保険」
イ.「積立」
ウ.「保険」と「積立」の組み合わせ

正解は、ア.です。
我が国の公的年金制度は「賦課方式」を採用していて、現役世代が支払う保険料で高齢者や障害者、遺族への年金給付に充てる、いわば「保険」の機能を果たしています。カバーするリスクは、「長生きリスク」「障害リスク」「死亡リスク」になります。

自分で自分の将来の生活資金のために積み立てる「積立方式」とは異なります。

Q3. 公的年金の年金給付に該当しないものはどれでしょうか?
ア.老齢年金
イ.障害年金
ウ.介護年金

正解は、ウ.です。
公的年金はQ2.で確認したように、「長生きリスク」「障害リスク」「死亡リスク」をカバーしており、「要介護リスク」は範囲外です。別の社会保障制度である「公的介護保険」の保障対象になります。

Q4. 公的年金のうち厚生年金の加入者ではないのは次のうちどちらでしょうか?
ア.会社員
イ.公務員
ウ.個人事業主

正解は、ウ.です。
個人事業主は国民年金の第1号被保険者、サラリーマンの配偶者である専業主婦(主夫)は第3号被保険者であり、厚生年金の加入者には該当しません。(<図表1>参照)

Q5.厚生年金の支払保険料のうち会社が負担しているのは何割でしょうか?
ア.10割
イ.5割
ウ.3割

正解は、イ.です。
会社員など(国民年金の第2号被保険者)は、給与や賞与に定められた保険料率(平成 29 年9月から 18.3%)で計算した額を会社と折半で負担します。厚生年金の保険料は、会社側に納める義務があり、会社は従業員に支払う給与などから、本人負担分の保険料を天引き(源泉徴収)し、会社負担分と合わせて納めます。

Q6.強制的に国民年金の加入者とされる年齢のうち正しいのはどれでしょうか?
ア.18歳以上60歳未満
イ.20歳以上60歳未満
ウ.20歳以上65歳未満

正解は、イ.です。
日本の公的年金制度では、原則として、日本国内に住む 20 歳以上 60 歳未満の人は全員公的年金制度に加入する必要があります(これを「国民皆年金」といいます)。なお、60歳以上65歳未満で年金額を増やしたい場合は65歳まで、年金の受給資格期間を満たしていない場合は70歳まで任意で加入することもできます。(任意加入制度)

Q7.令和4年度の国民年金保険料(月額)について正しいのはどれでしょうか?
ア.前年の16,610円から70円増えて16,680円になった。
イ.前年の16,610円から20円減って16,590円になった。
ウ.前年の16,610円と同額に据え置かれた。

正解は、イ.です。
国民年金の保険料は、平成 16 年の制度改正により、毎年段階的に引き上げられてきましたが、平成 29 年度に上限(平成 16 年度水準で 16,900 円)に達し、引き上げが完了しました。令和元年度より産前産後期間の保険料免除制度が施行されたことに伴い月額100 円引き上がり17,000 円となりましたが、名目賃金の変動に応じて毎年度改定され、令和4年度は前年度よりも20円減りました。

Q8. 会社員の配偶者で専業主婦(主夫)の保険料負担について正しいのはどれでしょうか?
ア.国民年金の第3号被保険者に該当し、保険料を納める必要はない。
イ.国民年金の第3号被保険者に該当し、保険料の半額が免除される。
ウ.国民年金の第3号被保険者に該当し、保険料を全額納める。

正解は、ア.です。
専業主婦(主夫)など(国民年金の第3号被保険者)は、自ら保険料を納める必要はありません。第3号被保険者の配偶者が負担した保険料は、夫婦で共同して負担したものと考えられ、第3号被保険者に将来支払われる基礎年金の費用は、厚生年金から拠出されます。 公的年金制度全体における不公平感について取り上げられる論点です。

Q9. 令和4年度の国民年金の年金額(月額)について正しいのはどれでしょうか?
ア.前年の65,075円から259円減って64,816円になった。
イ.前年の65,075円から259円増えて65,334円になった。
ウ.前年と変わらない。

正解は、ア.です。
総務省から公表された「令和3年平均の全国消費者物価指数」(生鮮食品を含む総合指数)をうけて、令和4年度の年金額は、令和3年度から 0.4%の引き下げとなりした。

Q 10. 公的年金の受給開始年齢について正しいものはどれでしょうか?
ア.令和4年4月から、その選択上限が60歳から65歳に引き上げられた。
イ.令和4年4月から、その選択上限が65歳から70歳に引き上げられた。
ウ.令和4年4月から、その選択上限が70歳から75歳に引き上げられた。

正解は、ウ.です。
公的年金は、原則として65歳から受け取ることができますが、今回の改正により、希望すれば60歳から75歳の間で自由に受給開始時期を選ぶことが出来るようになりました。これまでは70歳までだった選択上限が5年延長されたのは、高齢者による就労機会の拡大など社会情勢の変化に合わせたことが主な要因とされます。

Q 11. 年金の繰下げ受給について正しいのはどれでしょうか?
ア.年金受給開始を75歳まで繰下げると、年金月額は84%増える。
イ.年金受給開始を75歳まで繰下げると、年金月額は42%増える。
ウ.年金受給開始を75歳まで繰下げると、年金月額は30%増える。

正解は、ア.です。
繰下げ増額率は1月あたり、プラス0.7%(最大プラス84%)となります。この制度改正は、令和4年4月から適用され、令和4年4月1日以降に70歳に到達する方(昭和27年4月2日以降に生まれた方)が対象です。

<図表2>繰上げ・繰下げによる減額・増額率

出典:厚生労働省ホームページ

Q 12. 国の年金財政(令和3年度予算)について正しいのはどれでしょうか?
ア.公的年金の保険料収入では年金給付をまかない切れていない。
イ.公的年金の保険料収入と年金給付はバランスよく収支トントンである。
ウ.公的年金の保険料収入から年金給付を差し引いた収支を毎年積み立てている。

正解は、ア.です。
公的年金は、56.4兆円(年間)の給付を行っていますが、保険料収入は38.8兆円(年間)であり年金給付をまかないきれず、国庫負担(税金)にもその財源の一部をもとめています。

<図表3>公的年金制度の財政状況

出典:厚生労働省「年金制度のポイント」(令和3年度)

まとめ

皆さん、お疲れさまでした。今回はクイズ形式で年金制度の仕組みについておさらいしましたが、いかがだったでしょうか。12問中8問以上正解できたら年金に関する知識は十分だと思います。年金制度をしっかりと理解したうえで、なるべく早めにリタイア後のライフプランを作って準備を始めることをお勧めします。

生命保険や金融商品などを販売しない中立的なファイナンシャルプランナーは、相談者の立場に立って最適なリタイアメントプラン作りをお手伝いします。 

●編集/京都メディアライン(HP:https://kyotomedialine.com FB

●取材協力/藤原未来(ふじわらみき)

株式会社SMILELIFE project 代表取締役、1級ファイナンシャルプランニング技能士。2017年9月株式会社SMILELIFE projectを設立。100歳社会の到来を前提とした個人向けトータルライフプランニングサービス「LIFEBOOK®サービス」をスタート。米国モデルをベースとした最先端のFPノウハウとアドバイザートレーニングプログラムを用い、金融・保険商品を販売しないコンサルティングフィーに特化した独立フランチャイズアドバイザー制度を確立することにより、「日本人の新しい働き方、新しい生き方」をプロデュースすることを事業の目的とする。

株式会社SMILELIFE project(https://www.smilelife-project.com

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