クラウド上(ネット上)にファイルを保存するサービスには、マイクロソフトのOneDrive、アップルのiCloudなどがありますが、Googleドライブは特にパソコンとスマホを両方使う方や、無料で使えるGoogleドキュメント、スプレッドシート、スライドやGメール(マイクロソフトのOfficeワード、エクセル、パワーポイント、Outlook.comにあたる)を使っている、使おうと思っている方にお勧めです。
Googleドライブを使用すると、ファイルを安全に保存して、スマホやタブレット(以下スマホ)、パソコン(以下PC)などの、さまざまな端末で開いたり編集したりすることができます。
⽬次
Googleドライブとは?
Googleドライブを使うには
基本的な使い方
まとめ
「Googleドライブ」とは?
Googleドライブとは、クラウド上にファイルを保存して、さまざまなデバイス(PCやスマホのこと、端末ともいう)で開いたり編集したりするためのサービスです。
どうしてクラウドに保存するの?
多くの方がスマホを使うようになってきましたよね? スマホの便利さがわかってくると、「スマホで撮った画像をPCでも簡単に使いたい」など、スマホとPCの併用を意識した場面が増えてきます。以前はケーブルでPCとスマホをつないでデータのやり取りをしたのですが、今ではそんな必要はありません。
また、スマホは落として壊したり、失くしてしまう危険がありますよね。加えて、スマホは小さいがゆえに、保存できるファイルの容量にも限りがあります。
家で仕事をするならPCが便利だけど、作ったファイルを外で見るならスマホで十分なんて場面も増えてきました。
ファイルの管理が楽に
そこでGoogleドライブの登場です。
以前なら複数のデバイスを使うとき、どのデータが最新なのかを細かく管理する必要がありました。でもGoogleドライブに保存してあるファイルなら、全てのデバイスが同じファイルを扱うので、最新版の管理に気を使う必要がありません(複数の人が同時に同じファイルを編集する場合には注意が必要です)。
しかも、今のGoogleドライブはとても安定していて、勝手にファイルが消えてしまうなんて恐ろしいことがまず起こりません。たとえスマホを壊してしまっても、データさえ助かれば、あとはなんとかなるものです。
スマホやPCの買い替えも楽になる
以前ですと、スマホやPCを買い替えたとき、中にあるデータを移し替えるのが本当に手間でした。でもクラウド上のサービスを上手に使いこなすと、データの移し換えが簡単になります。
Googleドライブを使うには
スマホとPCでは、使い方が少し違います。
PCで使う場合
PCの場合はブラウザでGoogleドライブにアクセスするだけです。マイクロソフトのEdgeなど、どのブラウザからでもアクセスできますが、ここではGoogle Chromeを使う前提でお話します。
Googleドライブへのアクセスの仕方
Googleドライブを検索して、
その結果からGoogleドライブに移動するか、アドレス「https://drive.google.com」に直接アクセスします。他に、Googleの検索画面の右上にあるGoogle appsアイコン(タイルメニューとも呼びます)をクリックし、開いたメニューにあるDriveを選択する方法もあります。
アカウントにログインしていない場合は次のような画面になります。
ログインしていない場合は、まずログインしましょう。
(下図はMacでChromeというブラウザを使った画面です)
ログイン方法
Googleアカウントをまだお持ちでない場合は、[アカウントを作成] をクリックし、アカウントを作成してください。
Googleアカウントをお持ちの場合
アカウントのメールアドレスか電話番号を入力すれば、上図と同じようなデザインの画面でパスワードを聞かれますので入力します。ログインするとGoogle ドライブに移動し、使う準備ができます。
スマホで使う場合
スマホでGoogleドライブを使うときはGoogleドライブ専用アプリを使います。
スマホ用アプリを入手する
iPhoneはAppStoreからインストールします。
Androidは基本的に最初からインストールされていますが、入っていない場合はPlayストアでGoogleドライブを検索し、インストールします。
スマホでログインする
インストールしたアプリを開き、Googleアカウントでログインします。
アプリのログイン画面はAndroid、iPhoneともほぼPCと同じです。
このような画面が出ることがありますが「続ける」をクリックしてください。
ログインすると、Googleドライブに移動し使う準備ができます。
アカウントがあるのにログインできない場合
一般的には次のことを確認します。
1:インターネットに接続している
2:スマホは専用アプリを使用している
3:Googleドライブが表示されている
4:新しいファイルをGoogleドライブに追加できる
基本的な使い方
PCやスマホからファイルをアップロードしたり、Google ライブ内にファイルを作成したりできます。フォルダを作ることもできます。
PCでファイルをアップロードする
Googleドライブでファイルを保存したいフォルダを開き、「ここにファイルをドロップ」と表示している場所に保存したいファイルをドラッグするだけです。
新しいフォルダは画面左上の「+新規」ボタンから名前をつけて作ることができます。
スマホでファイルをアップロードする
スマホからファイルをアップロードするときは、共有という機能を使います。この場合の共有とは基本的にGoogleドライブと自分のデバイスの両方にファイルを置くという意味で、デバイスのファイルがGoogleドライブにコピーされます。
iPhoneとAndroidでは、共有時に使うアイコンの形が違います。
共有したいファイル(例えば写真)をスマホで開いた時に、画面下方に現れる共有アイコンをクリックします。そこからの操作画面は似ていますので、iPhoneの画面でご説明しますと、画面下部に共有先を選べるウインドウが立ち上がります。
その中からGoogleドライブを選んでください。保存先のフォルダや保存するときのファイル名を指定できます。それがOKなら、「保存」もしくは「ここに保存」と「アップロード」をクリックすれば完了です。
共有先にGoogleドライブが表示されていない場合
アプリがインストールされていないか、設定画面で共有設定がオフになっている可能性があります。
PCでファイルをGoogleドライブからダウンロードする
Googleドライブでダウンロードしたいファイル上で右クリックすると、下のようなメニューが出ます。
ちなみにPC上での右クリックで現れるメニューのことを「コンテキストメニュー」といいます。
この中のダウンロードをクリックすると、保存場所を聞かれますので、マイドキュメントやデスクトップなど、ファイルが行方不明になりにくい場所に保存しましょう。
スマホでファイルをダウンロードする
実はスマホでのダウンロードはあまりお勧めしません。先述のようにスマホは容量が少ないので、スマホ本体にファイルを保存するのではなく、ファイルの内容を表示させたり、クラウド上のファイルを編集するような使い方がお勧めです。
また、iPhoneとAndroidではダウンロード方法が多少異なります。
ワード形式やエクセル形式などの主要なファイルはGoogleドライブ上でそのファイルをクリックすれば、簡単に編集出来てしまいます。ダウンロードや編集については、次回の「Googleドライブ(2)」でご紹介します。
ファイルのアップロードやダウンロードができなかったり、終わらなかったり、遅い場合
一般的には次のことを確認します
1:ログインできている
2:インターネットに接続している
3:スマホは専用アプリを使用している
Googleドライブ上で新規ファイルを作る
アップロードやダウンロード以外に、Googleドライブ上で文書ファイルや表計算ファイルなどの多彩なファイルを作ることもできます。この場合、デバイスにファイルは存在しません。ファイルの新規作成、編集は次回ご説明します。
まとめ
今回はGoogleドライブの基本的な使い方までをご説明しました。
次回「Googleドライブ 2」以降では、もっとGoogleドライブを使いこなすために必要な
・ファイルの新規作成、編集
・ファイルの削除と復元
・ファイルやフォルダの共有
・保存容量の確認
・バックアップと同期
などをご説明する予定です。
●執筆/田尻 良(たじり りょう)
1983年、アルバイト先のために独学でレジ清算プログラムを作成。まだ白のマスクしか無い2006年にプリント柄のマスクカバーを発表。任天堂DS用ソフト「介護ナビDS」やインフルエンザ検定試験などを企画。依頼された人事管理システムを作るため、50歳から新たにコンピュータ言語を習得し構築。誰にでもわかりやすく教える能力が評価され、コンピュータ専門学校と短大にてプログラミングや情報システム論などを教えている。ノーネクタイ用アクセサリ「プラケッティ」を企画中。
株式会社ケッツ(https://kets.co.jp)
●構成/京都メディアライン・http://kyotomedialine.com