片親での子育て話は、もう一人の親の悪口に聞こえた

秀美さんが旦那さまと出会ったのは2社目に就職したところでした。2年ほどの社内恋愛を経て結婚に至ります。

「1社目は美容機器などの営業をしていて、2社目は紹介予定派遣として入って正社員になったところです。付き合ったきっかけは、職場内で定期的に行われていた飲み会の場です。私は入社時には28歳で、夫は2歳上でした。付き合ったのは30歳になる手前だったと思います。お互いにいい年齢で結婚願望もあったから、結婚前提でという感じでした。だから付き合った時から夫が父子家庭で育ったことは知っていました」

義母は都内で生活をしていたそうですが、義父は滋賀県で生活していたと言います。

「夫は都内で暮らしていたのですが、小学校の頃に両親が離婚して、 義父が離婚後に親族がいる滋賀県に帰ったみたいで夫も残りの学生時代は滋賀で過ごしたと言っていました。離婚理由は義父の浮気だったのに、夫はなぜか義父に引き取られています。このことについては言ってこないから詳しく聞いていません。就職で東京に戻ってきて、そこから義母と再び会うようになったと。どちらも再婚はしていなくて、結婚の報告は2人とも別々に会いに行きました」

義両親と旦那さまに気を遣って、結婚式のみで披露宴は行っていないとのこと。

「どちらを式に呼ぶべきなのかと夫が悩んでいたみたいなので、そこまで無理してする必要もないのかなって。お互い一人っ子で兄弟もいないこともあって、私の両親と義父だけを招待して式だけをやりました。その後の食事会で、義父は一人で夫を育てるのがいかにしんどかったかを私と私の両親の前で饒舌に語っていて、自身の浮気で離婚に至ったことを棚に上げている様子でした。私は義父のことがその時からなんとなく好きになれないかもしれないと思っていたんです」

離婚後に尊重するべきは育ててくれた親のほう?孫ができてから交流がどんどん密になっていく……。 【~その2~に続きます】

取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。

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