大御所の出演に物申す

I:定信のもとに半蔵という男が情報を届けます。演じているのが、なんと有吉弘行さん。有吉さんが出演している同じNHKの『有吉のお金発見 突撃!カネオくん べらぼう&豪華コラボ!花の都・江戸SP!』でもアナウンスされていましたね。
A:2023年の大河ドラマ『どうする家康』では山田孝之さんが演じていた服部半蔵ですが、子孫のなかに久松松平家に仕官する人物がいて、有吉さんが演じていたのはその服部家の末裔になります。劇中松平定信が、黄表紙を手にする場面がありましたが、それを江戸から白河に持ち込んだのもこの半蔵だともいわれています。
I:大河ドラマでは、1回だけの登場という手法がよくとられるのですが、紅白歌合戦の司会もされている有吉さんが出演するということならば、5年~10年くらい毎年どこかで1回だけ登場してもらったらいいのではと思いました。
A:有吉さんが毎年1回必ず登場するってことですか? たしかにそのくらいやったら「伝説」になるかもしれないですね。どうせなら、来年の『豊臣兄弟!』では家康の側に仕える服部半蔵、2年後の『逆賊の幕臣』では、白河から桑名に転封して藩主は松平定敬という桑名藩に仕える服部半蔵家の末裔を演じてもらえたら、より「お祭り感」が出るのではないでしょうか。
I:まぁでも、制作陣は1年1年リセットされますから、かなり上の人が音頭をとらないと難しいでしょうね。って、そんな音頭ならとってほしいですけどね。

●編集者A:書籍編集者。『べらぼう』をより楽しく視聴するためにドラマの内容から時代背景などまで網羅した『初めての大河ドラマ~べらぼう~蔦重栄華乃夢噺 歴史おもしろBOOK』などを編集。同書には、『娼妃地理記』、「辞闘戦新根(ことばたたかいあたらいいのね)」も掲載。「とんだ茶釜」「大木の切り口太いの根」「鯛の味噌吸」のキャラクターも掲載。
●ライターI:文科系ライター。月刊『サライ』等で執筆。猫が好きで、猫の浮世絵や猫神様のお札などを集めている。江戸時代創業の老舗和菓子屋などを巡り歩く。
構成/『サライ』歴史班 一乗谷かおり
