石山寺に現れた男性
I:ここで、まひろの発案で石山詣でに出かけることになりました。京から石山寺までは約20キロの行程。乙丸(演・矢部太郎)といと(演:信川清順)に加えてそれぞれのパートナーも同行するというものです。冒頭でも宣孝の財力について触れられていましたが、みんなで旅行ができるようになったのは宣孝の財力のおかげでもあるような気もします。
A:確かにそれは否定できないですね。
I:そういう状況の中で、観音経を唱える一行でした。やがてひとりになったまひろのもとへ、扉が開いて男性が入ってきました。一瞬宣孝? と思いましたが、道長でした。なんで? なんで? と思いましたが、以前の廃邸での逢瀬の時みたいに、背後にはキラキラしたものが散っていて、幻想的。まるで夢うつつのような設定でした。
A:演出が「あの廃邸での夜」の回と同じ黛りんたろうさんですからね……。そして次回予告で猫が一瞬登場しました。
I:予告に登場した猫は白黒猫。キジシロの小麻呂(演・ニモ)ではありませんでした。その正体も次週明かされるということでしょうか……。道長とまひろの恋の行方、新たな猫、こんな重大なことが描かれる回なのに、東京都知事選挙で1週お休みだそうです。なんという仕打ちでしょう。私は納得いきません!
A:まあまあ。熱心なファンにとっては試練ですが、黙して待ちましょう。
●編集者A:月刊『サライ』元編集者(現・書籍編集)。「藤原一族の陰謀史」などが収録された『ビジュアル版 逆説の日本史2 古代編 下』などを編集。古代史大河ドラマを渇望する立場から『光る君へ』に伴走する。
●ライターI:文科系ライター。月刊『サライ』等で執筆。『サライ』2024年2月号の紫式部特集の取材・執筆も担当。お菓子の歴史にも詳しい。『光る君へ』の題字を手掛けている根本知さんの仮名文字教室に通っている。猫が好き。
構成/『サライ』歴史班 一乗谷かおり