長引くコロナ禍や自然災害など、現代社会では、生きていく上で困難な状況に直面することがよくあります。このような状況の中で、私たちにとって大切なことは「ポジティブな生き方」。逆境を跳ね返し、折れない心で偉業を成し遂げた偉人の名言から学ぶことがあるはず。
そこで、世界の偉人のポジティブな英語名言「ポジティブ名言」を厳選して集めた『偉人たちのポジティブ名言で学ぶ英語表現』(小池直己 著)から、偉人たちの生き方を学びつつ、同時に英語の知識も増やしていきましょう。
第1回は、第16代 アメリカ大統領 エイブラハム・リンカーンの名言です。
エイブラハム・リンカーン
Abraham Lincoln 1809-65
アメリカ合衆国 第16代大統領 。ケンタッキー州生まれ。初めは弁護士であったが、共和党議員となった。1863年南北戦争下に奴隷解放を宣言、64年再戦、翌年南部人によって暗殺された。「人民の人民による人民のための政治」という民主主義の理念を説いたことでも有名。
【ポジティブ名言】
Most people are about as happy as they make up their minds to be.
ほとんどの人は 、おおよそ自分がなろうと決断した分だけ幸せになれる。
■ as ~ as … 「…と同じくらい〜」
as〜 as… は「…と同じくらい〜」。
程度が同じであること( 同等比較 )を表します。
The movie was as interesting as I had expected.
( その映画は期待どおりおもしろかった )
How you say it is as important as what you say.
( 言い方は 、言う内容と同じくらい大切だ )
《 notes 》
make up one’s mind to 〜 〜しようと決心する
例:I can’t make up my mind to marry him.
彼と結婚する決心がつかない。
■まとめ
「人間にとって何が幸せかといえば 、私は 、自分の興味のあること 、好きなことをして 、人生を全うすることだと思います 。例えば、音楽の好きな者が、音楽で生計を立て、生涯音楽の世界に没頭して人生を送ることができれば、その人の人生は幸せな時間を過ごしたといえるでしょう。これは、画家や作家などについてもいえます 。
そのためには 、自分がなろうと決断し、行動を起こし、多大な情熱と努力を自分の好きなことに惜しみなく注ぎ込まなければいけません。激烈な競走にも打ち勝たなければなりません。
私は英語が好きで、大学3年生のときに大学教授になる決心をしました。様々な困難が待ち受けていましたが、英語が好きだったことが心の支えとなって、幸せな人生を送ることができました。私は『英語との出会い』によって『自己実現』をする機会を得ることができました。
心理学では『自己実現』をもって最高の理想的な生き方としています。自己実現とは自分の個性を発揮し、自分らしく生きることによって人生における充実感を得ることとされています」
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『偉人たちのポジティブ名言で学ぶ英語表現』
世界文化社
定価1540円
小池直己(こいけ・なおみ) Koike Naomi
広島大学大学院修了。 カリフォルニア大学ロサンゼルス校客員研究員を経て 、大東文化大学准教授 、相模女子大学教授 、就実大学教授・大学院教授を歴任。その間、NHK教育の英語番組の講師も務める。英語教育学、心理学を専門とする。主な著書に『 スヌーピーで学ぶすぐに使える英語表現105』(祥伝社)、『ポジティブになれる英語名言101』( 岩波書店 ) 、『中学・高校英語を10時間でやり直す本』、『 英語でたのしむ「アドラー心理学」』(いずれもPHP研究所)など、380冊以上、 累計500万部以上。