写真・文/矢崎海里
「梅雨」という漢字には諸説ありますが、梅が熟す頃に降る雨からきたという言い伝えもあります。
5月~6月に旬を迎える「梅」。
梅干しは塩気が強い食べ物ですが、酸味と爽やかな梅の実には、疲労回復効果や食欲増進効果もあります。
そこで今回は、旬の梅を使った梅ジャムのレシピをご紹介します。
また、この梅ジャムを食事にも活用した減塩レシピも併せて紹介していますので、参考にしてみて下さいね。
梅ジャムの作り方
【材料】(作りやすい分量)
梅 1kg
砂糖 500g
【作り方】
1.梅はよく洗い、たっぷりの水に漬けて一晩あく抜きをする。
2.ざるにあけ、竹串でへたを取り除く。
3.乾いたふきんなどで水気を取り除く。
4.鍋に梅と砂糖を入れ、軽く混ぜたら火を付ける。弱火であくを取りながら、梅が柔らかくなるまで煮る。
5.木べらで潰し、とろみがついたら火を止める。
6.種を取り除くながら濾して完成。消毒した清潔な瓶に入れて、冷蔵庫で保存します。
パンやヨーグルトなどにつけて、通常のジャムと同じように味わえます。
少し手間はかかりますが、清潔な容器に保存すれば長期保存ができます。
上記分量で、約500gのジャムができあがります。
未熟な生梅はそのままだと有毒物質があります。
生では食べられませんが、加工すれば梅干し、カリカリ梅、梅酒など、長期保存ができる果物です。
梅の酸っぱい成分は有機酸で、リンゴ酸、コハク酸、クエン酸などを含んでいます。
クエン酸には疲労回復効果があるほか、二日酔い防止効果も。
ただし、梅干しは塩気の強い食べ物なので食べ過ぎには注意しましょう。
梅ジャムは風味を味わうことができるので、塩気が強い梅干しを控えているという方にもおすすめです。
梅ジャムを使ったいわしと茄子の蒲焼き丼
【材料】(1人分)
いわし開き 1尾
茄子 1/2本
★醤油 小さじ1
★梅ジャム 大さじ1/2
★酒 大さじ1/2
油 大さじ1/2
大葉 1枚
きざみ海苔 適量
ご飯 一膳
【作り方】
1.★の材料を混ぜ合わせておく。大葉は千切りに、茄子はへたを残して、上部を繋げたまま薄切りにする(末広切り)
2.いわしに片栗粉をまぶす。
3.フライパンに油を熱し、いわしと茄子を両面中火で焼く。
4.弱火にし、1のたれを入れ絡め、火を止める。
5.うつわにご飯を盛り、刻み海苔をちらし、4をのせる。残ったタレと大葉をトッピングし、完成。
ご飯が進む蒲焼きのたれ。
甘みは砂糖やみりんで出すことが多いですが、梅ジャムで爽やかな甘みに仕上げました。
6~7月、「入梅」時期に穫れるいわしは「入梅いわし」と言われ、同じく旬の食材。
この時期は脂がのっているので、ぜひ食卓に取り入れましょう。
ジャムと片栗粉でたれにとろみが付くので、いわしや茄子によく絡みます。
また、少し多めの油で焼くことで、揚げなくてもカリッとジューシーに。
大葉やみょうがなど、旬の薬味を添えたり、お茶漬けでよりさっぱりと食べるのもおすすめです。
食塩相当量:1.1g
* * *
梅酒や梅シロップは、梅ジャムより手軽に作ることができます。
生梅はあまり出回らないので、見かけたら手に取ってみて下さいね。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。