喫煙本数 第1位と47位、その差は2倍以上!
日本全国で喫煙者の多い県は? 喫煙している人の意識は?
アンファー株式会社が、全国47都道府県各100人(男女50:50、20代~60代まで各10人)を対象に、全国の喫煙状況を調査した、喫煙者ランキングを発表いたします。
あわせて、禁煙についての調査もご紹介します。
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喫煙についての調査結果サマリー(※1)・喫煙本数(1日当たりの喫煙本数の平均)が多いランキング
1位 愛媛県、2位 新潟県、3位 佐賀県
47位 滋賀県、46位 千葉県、45位 東京都
1位 愛媛県 : 人に厳しく自分に甘い!? 喫煙習慣だけでなく、飲酒頻度も上位にランクイン!!
見事、喫煙ランキング第1位となった愛媛県では、1日に吸うたばこの本数が他県に比べて最も多く、「18本」と最も少ない滋賀県に比べ約2倍の本数となりました。また、愛媛県では回答者の内、喫煙者が約3割に対し、非喫煙が約7割となり全国でも喫煙者の割合が最も多い結果となりました。
この背景には、飲酒頻度においても全国4位と非常に高く、飲酒と喫煙を同時に楽しむ県民が多いと推測されます。メディカルチェックスタジオ東京銀座クリニック院長の知久先生によると、「喫煙は肺や心臓などの臓器に対して悪影響があることが知られており、健康を害する可能性があります。また過度の飲酒と喫煙が合わさると、血圧上昇などの影響で脳血管疾患のリスクも高まります」とのことなので、健康を保つ上では注意が必要です。
さらに、喫煙者に付き物である、歯の着色についても質問したところ、「パートナーの歯の白さ」を気にしているランキングでは全国1位、一方で「自分の歯の白さ」については46位と、まったく気にする様子が見られませんでした。ちなみに、「自分の外見を気にしない」の問いに対してはまったく気にしないと回答した人が他県と比較して最も多い結果になりました。
47位 滋賀県 : 滋賀県は健康が体に染みついている!?あたりまえすぎて特に意識していない県民性。
47位となった滋賀県は、喫煙者が約2割、非喫煙者8割と、そもそも喫煙者の割合が低く、喫煙本数平均も8本と少なくなっています。また、タバコも吸わない・お酒も飲まない、と、健康実行力は上位にも関わらず、運動・睡眠・食生活に関する意識調査ではすべて低い順位であり、健康意識が低い傾向に。これは、滋賀県が取り組む「健康しが」が県民にも浸透し、意識せずとも日常的に健康管理ができているのでは、と考えられます。
また、愛媛県のストレススコアは悪く、全国39位。一方滋賀県は8位と上位に。ストレスも因果関係のひとつと考えられます。
自分を厳しく律することも大切ですが、周りの環境も大きく影響することがわかりました。
それでは、禁煙に成功すると、どのような変化があるのでしょうか。
全国のタバコ卒業者に聞いた!禁煙についてのアレコレ
【タバコをやめたキッカケは?】(※2)
「禁煙した理由は?」の問いに対しての回答で最も多かったのは、1位お金がかかるから(29%)、2位子供や周囲の人への影響を考えて(27%)、3位 実際に健康を害したから(21%)となりました。
【タバコをやめたらどうなった?】(※3)
■タバコをやめるとストレスが増えた!?
「変わらない」の回答が一番多かったが、次いで「悪化した・増加した」が多いという結果に。
禁煙後、ストレスを感じたと回答した人の声には、「休憩の楽しみがなくなった」「喫煙者に対して嫌悪感が強くなった」「口がさみしくなった」など、習慣がなくなることへの虚無感がみられました。
■タバコをやめると体調がよくなった!?
悪化するということはほとんどなく、改善する傾向が高いと考えられます。
禁煙後、体調がよくなったと回答した人の声には、「咳やのどの痛みがなくなった」「胃の調子が良くなった」「疲労感がなくなった」「肌の調子が良くなった」「口臭の改善」など様々な体の改善がみられました。
■タバコをやめると人間関係が良くなった!?
悪化するということはほとんどなく、改善する傾向が高いと考えられます。
嫌煙者も増えている中、タバコをやめると印象も良くなる可能性も考えられます。禁煙後、人間関係が良くなったと回答した人の声には「モテるようになった」など、異性との関係も良くなったという声がみられました。
このように、禁煙すると様々な変化がみられます。
2020年4月からは受動喫煙防止の動きが強まり、ますます、健康な日本につながるのではないでしょうか。
最後に、ドクターから喫煙に対するリスクについて伺いました。喫煙者も、非喫煙者も正しく理解することが大切です。
百害あって一利なし!?ドクターからのコメント
メディカルチェックスタジオ東京銀座クリニック院長
医学博士 知久正明(ちく まさあき)
喫煙は肺がんの発症リスクにもなることはよく知られています。しかし、煙の中には数千種類を超える酸化物質やアセトン、ヒ素、カドミウムなど有害な物質が多く含まれていますが、タバコのパッケージにはニコチンとタールしか記載されていないため喫煙者には知らされていないのが現状です。これらの酸化物質が狭心症や心筋梗塞などの心血管疾患や脳梗塞などの脳血管疾患に悪影響をおよぼすことが理解されていない可能性もあります。
また、煙に含まれる有害物質が副流煙として非喫煙者にまで影響を及ぼしていることがわかってきており、来年は東京オリンピックが開催されるため、東京都では人が多く集まるような施設は禁煙が義務付けられる条例が施行されます。
今回の調査はタバコを吸わないことが健康に良いということを示せた貴重なデータだと思います。この結果を踏まえて禁煙したいと思っても、ニコチン依存症という病気のせいでやめられない方は禁煙外来の受診をお勧めします。
【調査概要】
(※1)2019年8月7日発表「ニッポン健康大調査」抽出条件は以下の通り。
対象人数:4700人
調査対象者:20歳~69歳(男女)
対象エリア:全国
調査方法:インターネット調査
調査対象者:47都道府県各100名(男女各50名)
(※2):※1のアンケート調査内、「喫煙をやめた」の回答者に対し、「あなたは、なぜたばこをやめましたか」と質問
(※3):※1のアンケート調査内、「喫煙をやめた」の回答者に対し、「あなたが喫煙をやめた際に、何か変化はありましたか」と質問