写真・文/矢崎海里
夏野菜の定番、トマト。
真夏の太陽の日差しを浴びて育ったトマトは、鮮やかな赤が眩しく、栄養満点!
今ではさまざまなトマトの品種が売られており、デザート感覚で食べられるようなフルーツトマトも人気です。
そのまま食べるだけでも十分おいしいですが、今回は甘酸っぱいトマトの特徴を生かし、上手に減塩をしたレシピを2つご紹介します。
フレッシュトマトのチリコンカン
【材料】(1人分)
牛ひき肉 50g
玉葱 1/2個
ミックスビーンズ 50g
トマト 1個
小麦粉 小さじ1
水 50cc
にんにく 1/2かけ
サラダ油 小さじ1
チリパウダー 小さじ1
顆粒コンソメ 小さじ1/2
胡椒 少々
パセリ 少々
【作り方】
1.玉葱・にんにくはみじん切りにする。
2.トマトはおしりに十字の切れ目を入れ、熱湯をかけ湯むきをし、2cm程度の大きめの角切りにする。
3.フライパンに油をひき、弱火でにんにくの香りが出るまで炒める。
4.玉葱を入れ、5分ほど中火で炒め、小麦粉を加え混ぜる。
5.ひき肉を加え、塊がないように潰しながら炒める。
6.トマト・ミックスビーンズ(そのまま使えるタイプ)を入れ、さらに水とチリパウダーを加え煮詰める。
7.水分が飛んだら、コンソメと胡椒で味を調え、パセリを振ったら完成。
アメリカ・テキサス州で愛されている庶民料理のチリコンカン。
アメリカではクラッカーやナチョスを添えたり、ホットドックに挟んで食べます。
チリコンカンの味の決め手、チリパウダーは、レッドペッパーに、さまざまなスパイスを加えて作られたもので、ひき肉との相性がとてもよいスパイスです。
トマトに含まれるリコピンは、油との相性が良く、熱にも強いので、加熱してもしっかりと栄養を摂ることができます。
また、生のトマトを使ったレシピは、煮込むことで濃厚なトマトのコクと甘みを引き出します。
一手間ですが、口当たりをよくするために、トマトは湯むきをすることをおすすめします。
パン派、ご飯派、どちらとも相性抜群のメニューです。
食塩相当量:1.1g
まるごとトマトの和風グラタン
【材料】(1人分)
トマト 1個
しらす 10g
大葉 2枚
とろけるチーズ 10g
粗挽き黒胡椒 少々
【作り方】
1.トマトはへたから1.5cmほどの部分を切り落とし、中身をくりぬきボウルに入れる。
2.大葉は千切りにする。
3.くりぬいたトマトの中身にしらす・大葉を加え、混ぜる。
4.3をトマトのうつわに入れ、上からとろけるチーズをのせ、オーブントースターでチーズがとろけるまで焼いたら完成。
見た目も鮮やかな、器ごと食べられるトマトの和風グラタンです。
しらすとチーズの塩気で、調味料は一切使っていません。
トマトの甘み・酸味と、大葉の香味で調味料不使用でもおいしく食べられます。
さっと焼いてみずみずしいジューシーな味わいを楽しむのも良いですが、じっくりと焼くことで酸味が和らぎ、青臭さも感じにくくなるので、トマトが苦手な方にもおすすめです。
食塩相当量:0.7g
* * *
トマトは塩分排出を助けるカリウムが豊富な野菜です。
食材が持つ味わいや栄養を上手に生かし、旬のものをいただきながら無理なく減塩をしましょう。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。