めっきり肌寒くなってきて、手足の冷えに悩んでいませんか?
冷えは万病の元といわれますが、最近、健康意識の高い人たちの間で注目を集めているのが「酵素浴」です。これは、どんな人でも簡単に効率良く体を芯から温めることができ、さらに健康増進効果が期待できる「酵素」を全身に効果的に取り入れることができるという方法です。
酵素浴は、米ぬかやおがくずなどの有機物を発酵させることで熱を持たせ、そこに体を沈めます。電気やガスなど熱源は一切利用せず、自然発酵熱のみで体を温めてくれるのです。
これは、“あたたかい物の中に体を置く”という点では、温泉やサウナなどと同じ温熱療法のひとつでもあります。
この酵素浴を、実際に筆者が体験してきました。ご協力くださったのは、横浜にある『米ぬか酵素ホリスティックサロン ほのか』さんです。さっそく紹介していきましょう。
■米ぬか自然発酵熱のお風呂で酵素浴を体験
今回体験したのは、米ぬかを使った酵素風呂。入る前に、コップ1杯のお水をいただきます。このあと汗をかくことが予想されるので、これは忘れずに。
服を脱ぎ、用意されたウェアに着替えて米ぬか酵素風呂のドアを開けると、そこはもう温かく、なんだかとってもいい匂いがします。
米ぬかの発酵を促進するために黒糖を入れているそうで、ほんのりとした甘い香りがリラクセーションをもたらしてくれそうです。
あらかじめ用意された場所に寝そべると、ふかふかとした米ぬかの優しい肌さわり。しかも温かい! 気持ちいい! 思わず、「うわぁ~」と声が出ます。
そして、担当の方をお呼びし、全身を米ぬかに埋めてもらう工程へ。
60℃前後に温められたフカフカの米ぬかは、体感41℃ほどの温かさを保ちます。
頭の先から足先まですっぽりと米ぬかに埋まり、さらにはガーゼを挟んで目の上にまで米ぬかを乗せていただきました。これが大変心地よくて、自分の目の疲れを思いっきり実感しました。
寝そべること約15分間。驚くほどに汗をかいたのですが、サウナや岩盤浴ほど息苦しくなくビックリです。
それもそのはず、柔らかく優しい肌触りの米ぬかは皮膚呼吸を邪魔しないため、体への負担がなく、そのまま寝てしまう人も少なくないんだとか。
米ぬか酵素風呂からあがったあとは、グッタリするどころか体が軽く感じられました。
■酵素浴が体にいい理由とは
酵素浴の基本は、体を芯から温めること。酵素風呂に入ることで、全身の毛穴から取り込まれた酵素が血流を良くし、体温を上げます。体温が上がると内臓の働きが活発になり、消化や老廃物の排出を促しやすくします。
実はこれが、理想的な代謝が良い状態。酵素浴で代謝が良くなることで免疫力も高まる上、米ぬかのミネラルも吸収できるため、肌や髪にも潤いをもたらします。昔から、ぬか床を混ぜる人の手肌は白くてきめ細かいと言われる所以ですね。
いま、都内近郊に酵素浴を体験できる施設が続々とオープンしています。ぜひ一度、体験してみてはいかがでしょうか。
【取材協力・情報提供】
※ 「米ぬか酵素ホリスティックサロン ほのか」 店主・長谷川めぐみさん
取材・文/やなぎさわ まどか