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ドラッグストアで陳列されていて、よく目にする漢方薬。
「苦いけど体によさそう」「葛根湯は知っているけど……」など、「そもそも漢方ってどんなもの?」と思っている方も多いのではないでしょうか。
そんな基本的な漢方に関する疑問や基礎知識を、漢方の専門家にわかりやすく解説してもらいます。
今回のテーマは、「四物湯(しもつとう)」です。あんしん漢方(オンラインAI漢方)の薬剤師、碇 純子さんに教えてもらいました。
四物湯はどんな方におすすめ?
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四物湯は、色白で痩せ型の、疲れやすく手足の冷えやすい方に向いています。
そのほかに四物湯はどんな方に向いているのか、具体例を3つご紹介します。
貧血の人
貧血は、血液や栄養の量が不足して体を十分に巡っていないことが原因と考えられています。四物湯は、血液や栄養を補いながら血行を促進して、貧血に伴う様々な不調の改善に働きかけます。
冷え症
血液が全身をくまなく循環していないと、体は冷えやすくなります。
また、血液が相対的に不足していると、体の隅々まで血液が十分に届かず、体を温めることができません。
四物湯は、血液や栄養を補いながら血行を促進する作用で、体の末端まで熱を届けて、冷えに働きかけます。
月経不順
漢方では、月経前症候群(PMS)や月経不順などの生理の不調は、血液の量が不足して体を十分に巡っていないことが原因と考えられています。
四物湯は、血液を増やし血行を促進して、生理に関わる様々な不調の改善に働きかけます。
四物湯と併せて行いたい貧血に効くツボ押し
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貧血には、血海(けっかい)というツボがおすすめです。
血流を改善する効果があるとされ、胃腸機能の低下を改善する効果も期待されています。
血海は、ひざのお皿の内側のラインと、上際のラインとの交点から指3本分上に位置しています。
親指でゆっくり押してみましょう。
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四物湯に副作用はある? 安心して服用するには
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四物湯のような漢方薬は、西洋薬に比べて副作用リスクが低いといわれていますが、絶対に副作用が起こらないわけではありません。
たとえば、四物湯の副作用として、発疹、かゆみ、体のだるさ、食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、腹痛、下痢などの症状が出ることがあります。とくに、胃腸の弱い方は注意が必要であるため、このような体調の変化を感じたときは、すぐに医師や薬剤師などの専門家に相談しましょう。
漢方薬を選ぶ際にもっとも重要なポイントは、ご自身の体質との相性です。体質に合っていない場合、効果が感じられないだけでなく、前述したような副作用が起きることもあります。可能な限り、漢方に詳しい医師や薬剤師などの専門家のアドバイスを聞くようにしましょう。
「もっと気軽に漢方を使いたい」「自宅で専門家のアドバイスが受けられるサービスはないの?」という方には、体質診断から漢方薬の処方、購入まですべてオンラインで完結するあんしん漢方のようなサービスがおすすめです。
AI(人工知能)を活用した「オンライン個別相談」サービスでは、漢方のプロが体質に合った漢方薬を見極めてくれます。さらに、お手頃価格で自宅まで郵送してくれるため、手軽で便利です。
女性の不調には四物湯がおすすめ
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今回は、四物湯をご紹介しました。四物湯は、血液・栄養の不足や血行不良による女性特有のお悩みや冷え、貧血など様々な不調の改善に働きかけます。
漢方薬は、今ある不調を取り除くだけでなく、不調になりにくい体を目指せるところも魅力です。ただし、できる限り漢方の専門家にご自身の体質や症状に合った漢方薬を選んでもらい、正しく服用しましょう。
<この記事の監修者>
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碇 純子(いかり すみこ)
薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。
世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=221432a9sera0240&utm_source=sarai&utm_medium=referral&utm_campaign=250208
イラスト:にゃたり
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