カッとなり声を荒立ててしまう、イライラした後に落込む、急に顔が熱くなる、汗が止まらない、つらい頭痛 など、30~40代の「プレ更年期」や、40~50代の「更年期」の女性には、自分ではどうにもならない不調が現れることがあります。

実は、その不調には漢方がよく効くことをご存知でしたか?
私の不調にも漢方が効くのか知りたい!  どうすれば根本解消できるの?  そんな女性たちの疑問に漢方の専門家が答えます。

第62回のテーマは、「不安感」です。医師の木村眞樹子さんに教えてもらいました。

1.些細なひと言すら気になる……言いようのない不安感

有香さん 48歳女性 主婦の方からご質問を頂きました。

「今年に入ってから、定期的に不安感に襲われて気が滅入りやすくなりました。長引く自粛生活も要因のひとつかもしれませんが、以前は気にならなかったことが異常に気になり、物事に敏感に反応しやすくなった気がします。

たとえば、家族の些細なひと言やSNSの情報、友人からのLINEの内容など、一つひとつはとても小さなことですが、それが重なると自分を強く責めたくなったり、家に閉じこもりたくなったりすることがあります。

『これが不安』という明確なものはなく、とにかく漠然とした感覚です。そのため家族や知人に相談しようにもうまく説明できません。家族は『何かあったなら言ってくれないとわからない』と批判的です。

自然に涙が出てきたり、このまま死んでしまったら楽かもと考えたりすることもあります。このような不安感は、更年期と関係あるのでしょうか? 」

ご質問ありがとうございます。言いようのない不安感が募り、自分を責めてしまうという有香さん。周囲にまで負担をかけてしまうのはつらいですよね。

その不安感は更年期症状の可能性があります。今回は不安感について、その原因と対処法を含め、ご紹介します。

2.不安感の原因は女性ホルモンの低下

更年期の不安感には、女性ホルモンのエストロゲンの減少が関わっています。更年期を迎えると卵巣の働きが低下し、それに伴ってエストロゲンの血中濃度が低くなります。

そして、脳にある視床下部も影響を受けます。視床下部は体温調節などの自律機能、摂食、睡眠、性行動など幅広い分野を司っている本能行動の中枢ですが、不安や怒りなどの精神的な部分にも深く関わっています。

その視床下部が卵巣の働き不足によって混乱し、様々な部分に影響が出るのが更年期症状です。今回ご質問いただいた有香さんのように、感情面での不安定さも顕著になることがあります。

3.更年期の不安を撃退する3つのセルフケア

更年期の不調の治療法のひとつに、ホルモン補充療法があります。これは、不足しているエストロゲンを薬で補い、ホルモンバランスの乱れを和らげていく方法です。効果もありますが、同時に副作用などのリスクもありますので、通院して治療する必要があります。

ホルモン療法は怖いという方や、通院する時間がないという方は、食事や運動、睡眠などに気をつけたり、漢方をとり入れたりするのがおすすめです。以下に、更年期の不安に対するセルフケアをご紹介します。

3-1.食事面の改善

食事はからだ作りだけでなく、精神面にも大きく影響します。

具体的には、タンパク質をきちんと摂ることが大事です。脳内の神経伝達物質で、「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの材料になるのもタンパク質で、精神を安定させるには欠かせないものです。

肉や魚に含まれる動物性タンパク質と、大豆などに含まれる植物性タンパク質の両方をきちちんとバランスよく摂取しましょう。

もちろん、タンパク質だけを摂っていればいいというものではなく、ビタミンやミネラルなども一緒に摂ることが重要です。ビタミンB6の多いカツオやマグロ、サケ、ミネラルの豊富なほうれん草などを、賢く食卓にとり入れていきましょう。

3-2.運動と睡眠で生活時間をコントロール

運動をしっかり行い、睡眠をきちんととることで、精神的負担が和らぎます。

まずは、ウォーキングやジョギングなどの運動を習慣づけましょう。1日10分程度でもよいので、あまり気負わずに行うのがコツです。

また、睡眠をきちんととることも大事です。寝不足はストレスの元で、様々な病気の原因にもなります。普段から十分な睡眠時間をとり、早寝早起きすることが心身の健康を保つコツです。

3-3.漢方薬で不安のもとを緩和する

「不安感を根本から解決したい」
「いろいろ試したが目立った効果がみられない」
「西洋薬は何となく抵抗感がある」 

そんな場合には、医薬品として効果が認められている漢方薬がおすすめです。

漢方薬は、植物や鉱物などの「生薬」を組み合わせて作られていて、一般的には西洋薬よりも副作用が少ないといわれています。

また、苦痛を緩和するだけの対症療法ではなく、症状の根本的な解決をめざしているので、「同じ苦しみをもう味わいたくない」と悩む方の心強い味方になってくれます。

「食事制限や運動は続けられなさそう」という方も、あなたに合った漢方薬を毎日飲むだけなので、気軽に継続できます。 

<不安感に悩む女性におすすめの漢方薬>

加味逍遙散(かみしょうようさん):精神不安やイライラなどの精神神経症状のほか、肩こりやのぼせ感などにも用いられます。

加味帰脾湯(かみきひとう):精神不安や不眠、微熱や熱感がある方にも使う漢方薬です。虚弱体質で顔色が悪い方に適しています。

抑肝散(よくかんさん):興奮しやすい場合やいらつきなどの症状に使われます。更年期症状のほか、不眠症などにも処方されます。

体質に合わない漢方薬は、効果が出ないだけでなく、副作用が起きることがあります。漢方薬を選ぶときは、必ず漢方に精通した医師や薬剤師にご相談ください。 

「漢方薬に興味があるが費用面が心配」という方には、医薬品の漢方薬がおすすめです。また、スマホで選べる「オンラインAI漢方」のような新しいサービスも登場しています。

AI(人工知能)を活用した「オンライン個別相談」サービスでは、漢方の専門家があなたの体質に合った漢方をすすめてくれ、お手頃価格で自宅に郵送してくれますよ。

4.更年期の不安感を吹き飛ばそう!

更年期特有の言いようのない不安感は、今回ご紹介したセルフケアでしっかりと対処すれば改善をめざせます。特に、漢方薬は西洋薬が苦手な方にもおすすめです。きちんと専門家に選んでもらい、自分に適切な漢方薬をみつけましょう。

女性ホルモンのバランスが崩れ精神的に追い込まれてしまうと、どうしてもひとりで悩んでしまいがちですが、更年期症状を克服して元気に暮らしている女性も数多くいます。前向きに考えて、明るく楽しい毎日を過ごしましょう! 

<この記事を書いた人>


医師 木村 眞樹子
医学部を卒業後、循環器内科、内科、睡眠科として臨床に従事。妊娠、出産を経て、産業医としても活動するなかで、病気にならない身体をつくること、予防医学、未病に関心がうまれ、東洋医学の勉強を始める。臨床の場でも東洋医学を取り入れることで、治療の幅が広がることを感じ、西洋薬のメリットを活かしつつ漢方の処方も行う。また、医療機関で患者の病気と向き合うだけでなく、医療に関わる人たちに情報を伝えることの重要性を感じ、webメディアで発信も行なっている。

記事内に登場した「あんしん漢方」とは?
「お手頃価格で不調を改善したい」「副作用が心配」というお悩みをお持ちの方のために、医薬品の漢方を、スマホひとつでご自宅にお届けするサービスです。AI(人工知能)を活用し、漢方のプロが最適な漢方を選別。オンラインでいつでも「個別相談」可能。しかも「お手頃価格で」ご提供。相談は無料。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方)

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