【ひと皿の歳時記~第126回】
『銀座 下鴨茶寮 東のはなれ』の焼き筍
3月31日、銀座・数寄屋橋交差点の一角に「東急プラザ銀座」がオープンし、その11階に京都の老舗料亭『下鴨茶寮』が初の東京進出をしました。『銀座 下鴨茶寮 東のはなれ』と『日本酒バル のまえ』の2店舗です。
『東のはなれ』はカウンター席と個室がふたつの割烹料理店、『のまえ』は『東のはなれ』の並びに位置することから『のまえ』と名付けられています。『下鴨茶寮』のオーナーで脚本家の小山薫堂さんならではのウイットのあるネーミングですね。こちらのお店はコの字型に設えたカウンターのみで、割烹のカジュアル版といったところ。京野菜の炊き合わせがあると思えば、牛舌もメンチカツもメニューに載るという具合です。清酒の品揃えは、いま人気絶頂の「獺祭(だっさい)」はじめ、銘酒がずらりと並び、それをワイングラスでサービスしてくれます。また、ワインは日本産にフォーカスして揃えてあります。
さっそく、『東のはなれ』へ出かけてきました。
まずは、炊き立ての御飯と白味噌椀とお造りの膳で、茶懐石仕立てで始まりました。とはいっても、かしこまったのはここまでで、あとは出てくる料理をひたすら美味しくいただきました。
鯛、蛤(はまぐり)、筍(たけのこ)と、この季節ならでは食材が調理され、中でも印象深かったのが「焼き筍」でした。朝堀りの筍をゆっくりじっくりとただ焼き上げただけのひと皿。日本屈指の筍の名産地である京都府日向市の物集女(もずめ)で獲れた筍だそうです。なにより柔らかく、香り高く、甘く、その甘みはとうもろこしを思い出させるような味わいでした。
これからは、京都まで出かけることなく、銀座で京の老舗の味を楽しめることになりそうです。
【割烹料亭 銀座 下鴨茶寮 東のはなれ】
住所/東京都中央区銀座 5-2-1 東急プラザ銀座 11F
TEL/070-5345-5761
営業時間/(昼) 11:00~15:00 (L.O.14:00) 、 (夜) 18:00~22:00 (L.O.21:00)
http://www.shimogamosaryo.co.jp/ginza/
【日本酒バル のまえ】
TEL/03-6264-5264
営業時間/(昼) 11:00~16:00 (L.O.15:00) 、 (夜) 17:00~23:00 (L.O.22:30)
http://www.nomae.jp/