油の味は原料や製造法でさまざま
特別な機能を持った油を除けば、原料や栄養成分、品質、味の好みなどで選ぶのがいい。東京・浅草橋の油専門店『金田油店』の青木絵麻さん(38歳)は助言する。
「米油はさらっと軽い、胡麻油や落花生油はこうばしいなど、原料によって油の特徴は異なるので、揚げ物の味も変わります。たとえばオリーブ油は、炒め物などに用いる人が多いと思いますが、揚げ油にも使えます。香りもよく、風味がついておいしいですよ」
青木さんは、癖のない油をベースに、風味の濃いものを適当に足して使ってもいいと言う。
できれば油の摂取量は減らしたいが、せっかく摂るなら質の高いもののほうが旨いうえ、体にもいい。自分に合う油を見つけたい。
【綿実油】
金田商事『金田油店 綿実サラダ油』
460円/270g
綿の種子から採取した油。加熱しても風味が変わりにくいため、天麩羅職人を始め、プロの料理人によく用いられる。抗酸化作用のあるビタミンEを多く含む。
サラダ油のように精製度が高く、さっぱりとした味わいが特徴の綿実油。それでいて、揚げ物などに用いるとコクが感じられる。油ぎれもよいので、もたれにくい。