【私のお気に入り~第101回】
東京・京橋のフランス菓子専門店『イデミスギノ』
パティシエでオーナーシェフの杉野英実さんが開くフランス菓子専門店です。
杉野さんはどんなに請われても支店はもちろん、百貨店にも出店しません。
それはなぜか? 杉野さんはこう言います。
「自分の名前を冠した店というのは、作ったものの全責任を負うということです」
その一例として、毎年のクリスマスケーキも土台などはスタッフに任せますが、数百台のケーキの仕上げはすべて自ら手を付けるという徹底ぶり。もはやケーキというより「作品」です。
今年は「MUSIC」がテーマで、世界的に著名なクラリネット奏者リチャード・ストルツマンの奏でるラヴェルの「亡き王女のためのパヴァ―ヌ」、そしてマリンバ奏者ミカ・ストルツマンの「ミカリプソ」のアルバムからインスパイアされたふたつの「作品」でした。
「パヴァ―ヌ」は、苺のムースにライムの香るココナッツムース。
「ミカリプソ」は、パッションフルーツ風味のキャラメルソースが印象的なチョコレートムースです。
どちらも口に含むと、切なく儚(はかな)く、瞬く間に消えてゆきました。
■イデミスギノ
https://www.facebook.com/kyobashihidemisugino?rf=137534596291340