写真・文/矢崎海里
料理に甘さやツヤをプラスしてくれるみりん。
みりんは「本みりん」「みりん風調味料」などの種類がありますが、みなさんはどの種類を使っていますか?
今回はそれぞれの種類や活用方法、砂糖との違いなどを解説し、みりんを使ったおすすめレシピをご紹介します。
煮物やてりやきなど、和風の味付けにしか使ったことがないという方も、この機会にぜひいろいろな料理で活用してみてください。
みりんの種類
みなさんのご自宅は、どのみりんを使っていますか?
みりんは大きく分けて3種類あります。
・本みりん
蒸した米とこうじにアルコールを加えて、糖化・熟成させたもの
米のでんぷんやたんぱく質が分解され、まろやかな甘みやコクが生まれる
酒税対象となるため、やや高価で20歳未満は購入できない
・みりん風調味料
水あめや酸味料、発酵調味料をブレンドしたもの
糖類が多く、甘みが強い
アルコールが含まれていないため、安価に購入できる
・発酵調味料(みりんタイプ調味料)
水あめや米こうじ、アルコールなどから作られる
アルコールは含まれているが、酒にしないために塩が加えられているのが特徴
本みりんより安価で購入できる
それぞれに特徴がありますが、みりんの調理効果を得るなら本みりんがおすすめです。
みりんの調理効果
・料理の照り・ツヤ出し
みりんが食材の表面をコーティングして、照りやツヤを出し、料理をおいしそうに見せてくれます。
・優しい甘み
ストレートで強い甘みが特徴の砂糖に対し、みりんは上品で優しい甘みが特徴です。
旨味成分も含まれているので、砂糖を使用した時よりコクがアップします。
・食材のにおい消し
みりんにはアルコールが含まれているので、酒と同じく食材のにおい消しにも活用できます。
ほかにも食材に味を染み込ませる効果や、煮崩れ防止効果などもあります。
最近は小さめのペットボトルタイプの本みりんも販売されているので、まだ使ったことがないという方はこの機会にチェックしてみてください。
ここからは、本みりんを使ったおすすめレシピをご紹介します。
みりんは煮物やてりやきなど、和食で使用されるイメージがありますが、カレーやデミグラスハンバーグなど、幅広い料理に活用できます。
今回はヤンニョムチキンをご紹介します。
みりんで作る ヤンニョムチキン
【材料】(2人分)
鶏もも肉 300g
塩・胡椒 適量
片栗粉 大さじ2
揚げ油 適量
★本みりん 大さじ2
★コチュジャン 大さじ1と1/2
★醤油 小さじ2
★おろしにんにく 小さじ1/2
★白いりごま 適量
【作り方】
1.鶏もも肉はひと口大に切り、塩・胡椒、片栗粉をまぶし、170度の揚げ油で両面返しながら揚げる。
2.フライパンに★の調味料を入れ、中火にかける。沸騰してとろみがついてきたら火を止め、ボウルに移す。
3.油を切った1に2のたれを絡め、うつわに盛り付けて完成。
甘辛い味付けがやみつきになるヤンニョムチキンも、みりんで簡単に作ることができます。
みりんとコチュジャンで適度なとろみがつくので、たれは片栗粉いらず。
ヤンニョムのたれは、和え物や炒め物など、から揚げと和える以外にも幅広く活用できます。
今回は本みりんを使ったレシピのため、本みりん以外の種類のみりんを使う際は、たれの分量を調節してください。塩が含まれているみりんタイプ調味料を使う場合は、醤油の量を減らすのがおすすめです。
エネルギー:535kcal
食塩相当量:2.5g
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みりんはどらやきの生地やプリン、コンポートなどに使われることもあり、スイーツにも活用できます。
みりんの使い道に悩んでいる方も、活用方法を押さえて料理を楽しみましょう。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。