暮らしを豊かに、私らしく

年齢とともに痩せにくくなったり、白髪が増えたり、体の不調が続いたりと、健康への悩みを抱えている人は多いのではないでしょうか。

2015年に発売され累計260万部超えの大ヒットを記録した『やせるおかず 作りおき』シリーズの著者で料理研究家の柳澤英子さんは、52歳で26キロ痩せただけでなく、60代になってからもリバウンドなし、風邪ひとつひかず、白髪も生えないそうです。

最新著書の『毎日「き・ま・か」ごはん~60歳からは「やせる」より「元気」を優先!』は、そんな柳澤さんが普段から食べている食材を使ったレシピ本です。「き・ま・か」とは、き=きのこ、ま=豆、か=海藻のこと。高タンパク低糖質、食物繊維たっぷりで知られ、昔から食べられている食材です。今回は『毎日「き・ま・か」ごはん~60歳からは「やせる」より「元気」を優先!』の中から、きのこ類についてと、きのこ類を使ったレシピをご紹介します。

60歳を過ぎたらダイエットやスタイルの維持よりも気を付けたいのは、必要な栄養をきちんと摂ること。「き・ま・か」を食べて、元気に楽しい人生を目指してみませんか。

文/柳澤英子

きのこ類

以前から大好きだったきのこ類。おなじみのヘルシー食材です。うま味があり、食感もよく、どんな料理に組み入れてもおいしくいただけます。

【栄養と効能】食物繊維の他、ビタミンやミネラルも豊富

きのこは低カロリーで高栄養の食品。よく知られているのは、食物繊維が豊富なこと。食物繊維には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維があります。食物繊維には便を軟らかくして便秘を解消してくれたり、腸内の善玉菌を増やす効果もあります。きのこには水溶性食物繊維も入っていますが、不溶性食物繊維がより豊富。腸をきれいにしてくれる効果が期待できます。

きのこに含まれる栄養成分は種類によって違いますが、カルシウムの吸収を助けるビタミンDや、皮膚や髪の毛、爪などを健康に保ち、脂肪の代謝を助け、効率よくエネルギー変換してくれるビタミンB群も豊富です。

ちなみに、舞茸には免疫機能の回復やがん細胞の増殖を抑制する働きが期待できるβ -グルカンという多糖類が含まれています。β -グルカンは腸を刺激して腸内環境をよくするといわれています。また、エリンギにはカリウムも多く含まれており、高血圧の解消にも役立ちます。

どれか1種類のきのこではなく、いろいろなきのこを満遍なく食べるのがおすすめ。栄養価だけでなく、それぞれの持つ味や食感を楽しんでいます。

えのきんぴら

<作りおきにもおすすめ>

【冷蔵4日】えのきだけのきんぴら。そのまま食べてもいいですが、作りおきしておくと、卵とじや混ぜごはんなどに使えて重宝します。

【材料】(2人分)
えのきだけ(石づきを取り、小房に分ける)…大1パック
油揚げ(細切り)…1枚
つきこんにゃく(アク抜き済タイプ・食べやすい長さにハサミでカットする)…1袋
赤唐辛子(小口切り)…1本
【A】白だし…大さじ2、本みりん…大さじ1
ごま油…小さじ2

【作り方】

1.フライパンに【A】以外の材料を入れ、ふたをして中火にかける。

2.ふたに蒸気がついてきたら全体を混ぜる。【A】を加え、ときどき混ぜながら、汁けがなくなるまで炒め煮する。

エリンギベーコン

<作りおきにもおすすめ>

【冷蔵4日】材料を切って、レンチンすれば出来上がり。しめじやえのきで作っても抜群のおいしさ!

【材料】(2人分)
エリンギ(半分の長さに切り、薄切り)…大2本(約150g)
厚切りベーコン(8mm幅に切る)…1枚
粉チーズ…大さじ1
ドライパセリ…小さじ1

【作り方】

1.エリンギとベーコンを耐熱容器に入れ、ふんわりラップをして電子レンジで3分加熱する。

2.粉チーズ、ドライパセリを加え混ぜる。

豚のしょうが焼き

おなじみのしょうが焼きですが、タレにきのこをプラスして食物繊維を補強。ちょっと薄味に仕上げて、ごはんが進みすぎないよう、気をつけています。しょうがはチューブのものでOKです。

【材料】(2人分)
しめじ(石づきを取り、小房に分ける)…1パック
豚ロース薄切り肉…200g
玉ねぎ(薄切り)…2分の1個
【A】しょうゆ、みりん、酒…各大さじ2、おろししょうが…小さじ2
植物油…小さじ2
キャベツ(せん切り)…適量
トマト(くし形切り)…1個
マヨネーズ(好みで)…適量

【作り方】

1.豚ロース薄切り肉は【A】に入れてもみ混ぜ、5分ほど漬ける。

2.フライパンに【1】の豚肉の汁けをきって(漬け汁は残しておく)並べ入れる。植物油を回しかけ、中火にかける。肉の色が変わったら裏返して焼き、器に盛る。

3.空いたフライパン(汚れは拭かない)にしめじ、玉ねぎ、残りの漬け汁を入れて中火にかける。混ぜながら炒め合わせ、玉ねぎがしんなりしたら【2】にかける。

4.キャベツのせん切りやトマトを添え、好みでマヨネーズを絞る。

せん切りが面倒になってきました。そんなときに出合ったのがキレ味のよいスライサー。ストレスなく、せん切りだけでなくきゅうりの小口切りもラクラク!

* * *

『毎日「き・ま・か」ごはん』(柳澤英子 著)
小学館

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柳澤英子(やなぎさわ・えいこ)
料理研究家・編集者・柳家クッキングラボ主宰
雑誌の料理ページやレシピ本の編集を経て、2002年『ひとりごはん』(西東社)で著者としてデビュー。忙しい人でも苦にならずに作れる簡単レシピを提案。2011年、52歳のときに食を楽しむ独自のダイエット法を始め、1年後には26キロ減の47キロに、その後大きなリバウンドもなく、太りにくい体質と健康をキープ。このダイエットレシピを書籍化した『やせるおかず 作りおき』シリーズ(2015年1月~計10冊 小学館)は、260万部超の大ベストセラーに。近著に『料理のその手間、いりません』『映える!おいしい!こんにゃく食堂』(どちらも小学館)、『柳澤式ラクやせオートミールレシピ』( 扶桑社)など。

 

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