野菜と果物のおいしさが溶け込む「手作りウスターソース」の作り方
写真・文／矢崎海里
ウスターソースとは、野菜や果物の絞り汁にスパイスやハーブなどを加えて味付けしたもので、サラッとしていて甘さの中にスパイシーさがあるのが特徴です。
揚げ物だけでなく炒め物や焼きそば、煮込み料理とも相性がよく、幅広く使える調味料です。
市販品もおいしいですが、たっぷりの野菜・果物とスパイス、ハーブを使って、自分好みのウスターソースづくりにチャレンジしてみませんか。
今回は基本のウスターソースのレシピと、ソースを作った際に出る絞りかすを使ったリメイクレシピをご紹介します。
手作りウスターソース
【材料】(作りやすい分量：できあがり約500ml)
玉ねぎ 1個
りんご 1個
セロリ（葉つき） 1本
人参 1/2本
カットトマト缶 1/2缶
生姜 1かけ
にんにく 1かけ
お好みのスパイス・ハーブ 適量
【今回使用したもの】
タイム 3本
ローリエ 1枚
ブラックペッパー（ホール） 5粒
カルダモン（ホール） 5粒
オレガノ（パウダー） 小さじ1
水 100cc
醤油 大さじ4
塩 大さじ2
砂糖 100g
水 大さじ1
穀物酢 100cc
【作り方】
１．玉ねぎ、りんご、人参、生姜はそれぞれ一口大に切る。セロリは茎と葉、それぞれを２～３cm幅に、にんにくは半分に切る。
２．１をミキサーで攪拌してペースト状にする。
３．鍋に２とカットトマト缶、スパイス、ハーブ、水、醤油、塩を入れて中火で加熱する。
４．沸騰したら弱火にして10分ほど煮込む。
５．火を止めて、布巾などで濾す。
６．別の鍋に砂糖と水大さじ１を加えて、カラメル色になるまで加熱する。
７．濾した５に６を入れて再び火を付け、とろみがつくまで煮詰める。
８．酢を加えて火を止め、清潔なびんに入れて冷蔵庫で保存する。
市販のものより果物や野菜の味が濃く、フルーティーなウスターソースに仕上がります。
定番の串カツなどの揚げ物、千切りキャベツとの相性は抜群。
ほかにもハンバーグのソース、煮込み料理の調味料と万能に活躍します。
使用する具材やスパイス・ハーブによって味わいが異なります。
レモンやオレンジ、みかんなどの柑橘系を加えるとさっぱりとした仕上がりになり、作る材料で違った味わいが楽しめます。
よりスパイシーなソースにしたい方は、ブラックペッパーの量を増やしたり、唐辛子を加えたりするのがおすすめです。
工程６で砂糖を焦がして加えることで、ソースを色づけしています。
砂糖の量は味を見て調節してください。
ここからは、工程５の絞りかすを活用したカレーのレシピをご紹介します。
絞った野菜と果物にも旨味が残っており、美味しく仕上がりますよ。
ひき肉と野菜のカレー
【材料】（2人分）
合いびき肉 200g
ウスターソースの絞りかす 200g
カレー粉 大さじ1
ケチャップ 大さじ1
塩・胡椒 適量
オリーブオイル 大さじ1/2
ごはん 2人分
パセリ（みじん切り） 適量
【作り方】
１．鍋にオリーブオイルを熱し、ひき肉をほぐしながら炒める。
２．ひき肉の色が変わったら、ウスターソースの絞りかす、カレー粉、ケチャップを加えて数分炒める。
３．塩・胡椒で味を調えて火を止める。ごはんの上に盛りつけて、パセリを散らして完成。
ホールスパイスやハーブなどはできる範囲で取り除いてから使用してください。
ウスターソースの絞りかすには、カレーに使われる香味野菜やスパイスが多く入っています。
野菜や果物の旨味もあり、カレー粉とケチャップのみでキーマカレー風に。
ほかにもスープやピラフなどにして、絞りかすも捨てずに無駄なく使い切りましょう。
＊ ＊ ＊
作ったウスターソースは清潔な容器に入れて、冷蔵庫で１か月ほど保存できます。
手作りならではの味わいを、ぜひお楽しみください。
文／矢崎海里（やざき・かいり）
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。
