知っておきたいファイナンシャル・プランニングの基本を、お金について学んでいる金子さんがFP( ファイナンシャル・プランナー) から教わるミニコラムです。ライフステージに合わせて、人生100年時代の観点から「戦略」を考えていきます。

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Q:資産運用ってリタイア後も続けないといけないの?

定年退職後に悠々自適な生活を送るためにも、資産運用には早めに取り組むことが大事と分かったものの、ちょうど今リタイアする世代はどうすればいいの?と金子さん。FPからの返事は……

金子さんとは?
出版社勤務の30代。社内異動でこの春から経済誌担当になったもののお金のことはさっぱり…。「人生100年」や「老後資金2,000万円不足問題」をキーワードに取材を重ねる中、自身のお金の知識に不安を感じるように。FPにレクチャーを受けながら、目下お金の勉強中。

ライフプランを立てよう

リタイア間近の方からのご相談の定番テーマに「退職金の運用をどうするか?」というものがあります。退職金をきっかけに資産運用を検討される方もいらっしゃいますが、多くの方が運用は難しいと感じているようです。
大切なのは、ライフプランを立てたうえで、必要に応じた資産運用を行うことです。どのような場合に運用を検討しなければならないか、まず「ライフプランを立てる」、「目的・目標をハッキリさせる」の2点から考えましょう。

リタイアすると、現役時に比べて収入が大きく減ります。それを踏まえてご自身の思い描くライフプランが実現できるのか、生活にかかるお金や家計が今後どうなっていくのかを把握しましょう。
毎年の収支、預貯金の取り崩しの推移などを見て、将来手元に残るお金に不安がある場合や、お金が不足しそうであれば、収支を調整するか、お金に働いてもらう、つまり資産運用を考えることになります。

目的・目標をハッキリさせよう

「資産運用したほうがよさそうだ」となったら、目的と目標を定めましょう。これらをハッキリさせず、「低金利で増えないから置いておくのがもったいない」などのぼんやりした理由で運用し始めると、変動のある投資信託や株式を保有するうえで大切な「リスクをどれだけ許容できるか?」という点があいまいになりやすいのです。その結果、利回りだけに目がいき、自分が許容できるリスク以上の運用商品を選んでしまったり、内容を理解せずに購入したりといった事態に繋がりかねません。
ライフプランを立てて把握できたお金の準備や取り崩しのために、どのような資産運用が必要かを認識して、始めることが大切です。

リタイア世代の資産運用、3つのポイント

リタイア後の資産運用ではどのような点に気をつけるべきなのでしょうか?今回は簡単に3つのポイントをお伝えします。

(1)目標の運用利回り、取れるリスクはどのくらいか?
(2)運用は何歳まで続けられるか?
(3)取り崩しをどうするか?

(1)はいつまでに、いくら必要かが判れば、必要な利回りが求まり、それを実現する方法によってリスクも想定できます。そのリスクが自分の許容できる範囲を超えてしまうと、希望のライフプランが実現できない可能性が高くなるので注意が必要です。

(2)については、高齢に伴う判断力低下も考慮する必要があります。第三者に管理を任せて運用を継続できる仕組みもありますので検討しておきましょう。資産寿命は長く運用を続けるほど延ばすことができますが、高齢になってからの管理のしやすさなども考慮して、商品や運用手法を考えましょう。

(3)は取り崩しを「いつから」始めて、「いくら」を「どのくらいの期間」行うか。ライフプランと突き合わせて考えましょう。

取崩額を少なくして資産寿命を延ばす

収支を調整する基本的な方法は、支出を減らすか、収入を増やすの2つ。リタイア後も完全に仕事を辞めずに少しでも収入を得つつ、資産の取崩額を抑える、または取り崩す時期を遅らせながら資産寿命を延ばすことは、不確定な運用に全面的に頼るよりも確実です。

ご自身のライフプランを実現するためにも、複数のプランを組み合わせて考えてみることも必要ですね。日本FP協会ではキャッシュフロー表も提供しているので、リタイア前に将来のお金について整理してみてはいかがでしょうか。

便利ツールで家計をチェック(http://www.jafp.or.jp/know/fp/sheet/

[2020年7月号より]

※本記事は日本FP協会の“人生100年時代”お金の「戦略」立てていますか?(https://www.jafp.or.jp/know/lifeplan/100years_strategy/)のミニコラムより構成しています。
※原則として執筆当時の法令・税制等に基づいて書かれたものをそのまま掲載していますが、一部最新データ等に加筆修正しているものもあります。
※コラムニストは、その当時のFP広報センタースタッフです。本コラムは執筆者個人の見解を掲載したものであり、日本FP協会としての意見・方針等を示すものではありません。

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