自分なりの人生の目標を見つける方法

人生の目標に固執すぎるのはよくないとはいえ、前の項でもご説明したとおり、人生の目標を持つことには大きなメリットがあります。では、どうやって目標を見つけていけば良いのでしょうか。

小さい頃の夢や夢中になっていたことを思い出す

まずは自分が小さかった頃の夢や、夢中になっていたことを思い出してみましょう。幼い頃に夢中になっていたことは、「自分が本当にやりたいこと」の場合が多いです。

人間は社会的な生き物であり、生活の中でどうしても他人の影響を受けてしまいます。その中で「本当に自分がやりたいことは何なのか」をしっかりと見極めていくことが重要です。

自分にとっての理想の状態を考える

自分にとっての理想の状態を考えるというのも重要なステップでしょう。理想と言うものをしっかり考えることによって、「自分はどうありたいのか」「自分は何がしたいのか」が明確になってきます。

それらの形がはっきりしてくると、そこから逆算して、自分は今何をすべきなのかということが見えてきます。そうなれば今まで無駄にしていた時間を有効活用することができ、自分の理想とする状態に一歩近づくことができます。

思いついたことをひたすら紙に書き出す

思いついたことを紙に書き出すことによって、自分の現在地がはっきりとしてきます。「どうして自分の目標が見つけられないのか?」「以前はどのような目標立てていたか?」「それはなぜ挫折してしまったのか?」など自問自答するように紙に書き出してみましょう。

これはすべて自己分析するために行います。書き出したすべてを客観的に見つめることによって、「自分は今どのような人物なのか」「現在どのような課題があるか」「これからどのように進んでいけばいいのか」と言うことが見えてきます。

目標を持って進んでいる人の話を聞く

人間はどうしても他人の影響受けやすい生き物です。「目標持って進んでいる人の話を聞く」ことで、他人の影響を受けやすいという性質をポジティブに利用します。

例えば、あなたは、世の中の成功者の著作などを読んで束の間のやる気に満ち溢れたことはありませんか? あのような自己啓発本を読むのと同じように、目標を持って進んでいる人の話をしっかりと聞き、自分の中にモチベーションを上げて、一歩踏み出してみましょう。

人よりも得意なことを自覚する

自分の好きなことを自覚するのと同じくらい、自分の得意なことを自覚することは重要です。「自分の好きなことではなく、自分の得意なことを仕事にした方が良い」という言葉はよく聞きますね。

自分の得意分野を自覚することによって、目標を立てやすくなるということがよくあります。例えば、「よく気が利き、家事が得意だ」という自覚があれば、その方向性で「幸福な家庭を築く」という目標に突き進むこともできるでしょう。

自分の良い部分を周りに聞いてみる

これも自己分析の一種ですが、自分の良い部分をしっかりと自覚することも、目標を立てる上で重要な作業になります。ぜひ友人や家族などに、「自分の良い部分はどこなのか」ということを尋ねてみましょう。

これは「自分の得意分野を自覚する」のと同じように、自分の良い部分がしっかりとわかっていれば、それに沿った目標を立てることが可能になります。

自分が嫌だと思うことを明確にする

幸福論などでよく言われるのが、「自分の好きなことをする」よりも「自分の嫌いなことをしない」方が幸福になれるというトピックです。そもそもいきなり「自分の好きなことを見つける」ということ自体、人によってはハードルの高いものです。

なので、ややネガティブな話ではありますが、まずは自分が嫌いなものを考えてみましょう。「自分が嫌だと思うこと」をしっかりと考えることによって、自分の価値観が明確になり、その後の目標を立てやすくなります。

最新の情報を収集する

目標を持てない原因の一つとして、「未来に対してあまり期待ができていない」というものが挙げられます。そのような場合は、ポジティブな目標を立てることが難しい状態ですから、最新の情報や技術に積極的に触れてみるようにしましょう。

世の中には魅力的な先進技術で溢れています。例えばVRなどはゲームにもなっていますし、身近に触れる機会がたくさんあります。たくさんの情報や技術に触れることによって、未来に対する思考が研ぎ澄まされていき、より解像度の高い目標を立てることができます。

映画鑑賞や読書でなりたい人物像を考える

数々の偉人や有名人の中にも、「一つの小説(本)や映画で人生が変わった」という人は多いです。こうした著作物は様々なインスピレーションをあなたに与えてくれます。時間に余裕があって何かを考えたいと思っているときは、ぜひ優れた本や映画に触れてみましょう。

こうした著作物には見るものの感情を動かす大きな力があります。よくも悪くも感情が動かされれば、人間の思考は活発化し、自分の人生に新しい方向を見出すことができるかもしれません。

人生の目標を立てるときの注意点

それでは次に目標を立てるときの注意点について見ていきましょう。

具体的には
・最初は小さい目標を立てる
・自分の経験や能力が伸ばしやすい目標をつくる
・目的と手段が混同しないようにする
・周りの人たちと自分を比べたり、羨んだりしない
・自分の目標をむやみに人に話さない
といったことに注意しましょう。

最初は小さい目標を立てる

まずは小さい目標を立てて、一つ一つ小さな達成感を味わっていくことが大事です。いきなり大きな目標に挑戦しても、モチベーションの維持が難しく、序盤で挫折してしまうことになるでしょう。まずは小さな目標を立てて達成するという成功体験を重ねていき、それを経た上でさらに大きな目標に挑戦していくと良いでしょう。

これはタスクマネジメントでよく言われる話ですが、タスクの先延ばし癖がある人は、「大きなタスクに取り掛かるよりも、まずは簡単な小さなタスクからこなしていくのが良い」とされています。これは「目標を立てられない人」にも当てはまる話で、まずは小さな目標からスタートしていくことが重要です。

自分の経験や能力が伸ばしやすい目標をつくる

次に見ていくのは「自分の経験や能力を伸ばしやすい目標を作る」と言うトピックです。目標を設定する以上、それを達成したときに、いくらかの成長がなければ意味がありません。

「自分がどうなりたいのか」を事前にしっかりと分析しておき、自分の経験や能力がしっかりと伸びるような目標を設定しましょう。

目的と手段が混同しないようにする

目的と手段の混同はよくありがちな話です。例えば、年収を上げることを目標にしたとします。年収が上がれば、当然自分が使えるお金の量が増えるわけですから、人生の可能性が広がっていくわけです。

しかし、目的と手段を混同してしまうと、「年収を上げる」ということだけにこだわるようになってしまい、「年収を上げた結果、何をしたいのか」ということを忘れてしまいます。

お金はあくまで手段でしかありません。要するにお金を使って様々なことをするのであって、お金を稼ぐ事にばかりこだわってしまうと、思わぬ落とし穴にはまってしまうことになります。

周りの人たちと自分を比べたり、羨んだりしない

人間は社会的な生き物ですから、どうしても人と比べてしまうことがあります。しかし、周りの人たちと自分を比較したり周囲の人を羨んだりすることは、まったく意味がないとは言いませんが、良い影響を及ぼすことは少ないでしょう。

目標はあくまで自分にとっての目標であり、人生はあくまで自分にとっても人生です。人それぞれに幸福の形があり、そこに優劣はありません。目標を設定するときは、変に他人の影響を受けるようなことはやめましょう。

例えば、「あの人は美しいから、あの人みたいに美しくなりたい」と願うことや、「あの人には恋人がいるから自分も恋人が欲しい」というような目標です。これは結局のところ他人に依存した目標であり、仮に達成したとしても当人の幸福につながらないことがあります。「自分がどうありたいか」を考えた上で目標を設定しましょう。

自分の目標をむやみに人に話さない

自分の目標をむやみに人に話さないことも大事です。目標と言うのはあくまでも自分だけの目標ですから、それを他人と共有する意味はありません。また、他人と目標を共有することによって、「必ずそれを達成しなければ顔が立たない」という変なプレッシャーを自分に課してしまいます。

人生の目標を達成させるために必要なこと

それでは最後に「目標を達成させるために必要なこと」を見ていきましょう。

具体的には
・目標達成に必要なことを明確にする
・期日を設定する
・無駄な時間をなくす
・同じ目標を持つ人を見つけて共に成長する
の4点です。

目標達成に必要なことを明確にする

まずは目標達成に必要なことを明確にしましょう。もちろん、それ以前に目標をはっきりさせておく必要があるのですが、それで終わりにしてはいけません。目標を立てたら、すぐにその目標を達成するために何が必要なのかを考えましょう。そしてそれはより具体的な戦略にしましょう。

期日を設定する

どんなに素晴らしい目標を立てたとしても、それに期日が設けられていなければ意味がありません。目標を立て、それに必要なことをしっかりと分析したら、期日をしっかりと設定しましょう。

期日を設定することによって、「いつまでにこの目標を達成しなければならないのか」がわかり、戦略を立てやすくなります。これからのプランをより綿密に設定するためにも、期日の明確化は怠らないようにしましょう。

無駄な時間をなくす

人間どうしてもだらけてしまうものですが、無駄な時間が積み重なることによって、目標を達成できない場合があります。必ず時間の使い方をしっかりと意識して、なるべく無駄な時間を排除するように努力していきましょう。

そのためには目標達成までの経過をしっかりとメモしておいたり、細かな中間目標などを設定し、目標達成に向けて遅れをとっていないかなどを確認しましょう。万が一遅れをとってしまう場合は、なぜそうなってしまったのかをしっかりと分析し、早期に改善していくようにしましょう。

同じ目標を持つ人を見つけて共に成長する

目標に向かって努力すると言うのは、聞こえはいいですが、とても孤独な作業になります。周囲に同じ目標を持つ人がいれば、その人と交友関係を築いていき、共に成長していきましょう。

同じ目標を持つ人と付き合っていると、目標達成に関して様々な相談をすることができたり、有益な情報を共有し合うことができます。例えば、副業で収入を上げようとしている場合、同じく副業で稼ごうとしている人との関わりがあったほうが、情報の質も高まり、モチベーションも維持しやすくなります。

まとめ

人生の目標があり、目標に向かって努力していくのはとても素晴らしいことです。もちろんすべての人が、すぐに人生の目標を見つけられるわけではありません。みんな右往左往しながら、自分なりの目標を見つけていくものでしょう。

もしも人生の目標を立てることが難しい場合は、無理に目標を立てる必要はありません。「自分にとってなぜ目標が必要なのか」ということや、それを立てるときの注意点を理解し、自分なりの目標を焦らず見つけていきましょう。

【この記事を書いた人】
識学総研 編集部/『「マネジメント」を身近に。』をコンセプトに、マネジメント業務の助けになる記事を制作中。3,000社以上に導入された識学メソッドも公開中です。
・コンサルタント紹介はこちらから https://corp.shikigaku.jp/introduction/consultant

引用:識学総研 https://souken.shikigaku.jp/

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