長らく根強いファン層に支持されている「NIKKOR」(ニッコール)は、2017年に創立100周年を迎えるニコンの写真用レンズブランドだ。
「NIKKOR」の名称は、ニコン創業時の社名「日本光学工業株式会社」の略称だった「日光」の英文表記「NIKKO」に、当時の写真レンズの名称の末尾によく使われたという「R」を加えて誕生したという。
1932年に商標登録され、翌1933年には「Aero-Nikkor(エアロニッコール)」という名の航空写真用レンズが発売されたのだった。
半世紀以上にわたり、一眼レフカメラの名サポート役を務めてきた「NIKKOR」レンズだが、2016年6月に、ついに累計生産数が1億本を突破したという(※)。高い性能と品質が、多くのユーザーに支持されてきたからこその偉業といえるだろう。
(※)ニコン一眼レフカメラ用およびレンズ交換式アドバンストカメラ「Nikon 1」用の交換レンズの累計生産本数。
そんな「NIKKOR」レンズの最新製品が、先ごろ発表された「AF-S NIKKOR 105㎜ f/1.4E ED」。ニコンが理想とする設計思想「三次元的ハイファイ(高再現性)」を実現しているため、画面に自然な奥行きを持たせながら、被写体を印象的に描写することを可能にしているという。
今後もどんな進化を遂げていくのか、サライ世代の一眼レフの使い手ならば、誰もが気になるところであろう。
取材・文/印南敦史