文・イラスト/小池美波
こんにちは。快適に過ごせる靴との出会い第12回目です。
今回の内容は「靴の手入れ方法(革靴編)」です。
革靴を大事に履いている人は男女問わず素敵ですよね。
大切な革靴を長持ちさせる方法などをご紹介します。
・革靴はデリケート
革靴はご存知の通り、とても繊細です。
以前上司が「革靴は自分の顔と同じように扱うのよ!、だって顔が濡れたら優しく拭き取りたいでしょ?」と私に教えてくれましたが、まさにその通り。
とにかく優しく取り扱わないといつしかボロボロになってしまいます。
ブーツやローファー、ビジネスシューズなどの革靴はそれぞれに合わせたお世話が必要なのです。
・革靴の手入れ道具
革靴を長持ちさせるためには道具が必要です。
こだわりがある方はたくさんの道具をお持ちだと思いますが、今回は最低限のものをご紹介します。
これらは靴を購入するときに、同時に購入しておくと便利ですね。
ブラシには馬毛・豚毛・山羊毛などがありますが、毛が細く柔らかい馬毛・山羊毛は汚れを落とすのに最適です。また毛が固い豚毛ブラシは、余分なクリームを落とすために使用します。
・革靴の基本的な手入れ方法
靴紐を外した上で以下の方法を行って下さい。
シューキーパーを入れた状態でお手入れすると靴が安定し汚れを落としやすくなります。
1. 汚れを落とす
まずは馬毛のブラシを使って、埃や塵を優しく丁寧に落とします。
馬毛は細く柔らかいため、革靴の縫い目などの細かいところまで汚れを落とすことができます。
2.シュークリーナーで汚れを取る
靴のメーカーによっても異なるようですが、基本的には水拭きではなくシュークリーナーを使って汚れを落とすのが良いでしょう。
クロスにシュークリーナーを少量取り、全体にまんべんなく塗り広げます。
クロスの面を換えて何度か繰り返します。
続いてクロスの汚れていない面で、クリーナーに付着した汚れを拭き取ります。
シュークリーナーを付けすぎるとシミの原因になりますので、少量ずつ使用することがポイントです。
3.保湿クリームを塗る
クロスに保湿クリームを少量(米2粒程度)取って薄く全体的に塗り広げます。
直接指で塗る方法もあります。指で塗り広げると体温でクリームが浸透しやすくなります。
乳化性のクリームを使い、革に栄養を与えるとともに柔らかくします。
4.磨く
保湿クリームを塗り終えたら、豚毛ブラシを使って余分なクリームを落とし、クロスを使って磨きます。ツヤ出し用のグローヴクロスを使うと簡単です。
さらに光沢を出したい場合には油性靴クリームを使います。
5.防水スプレーをかける
十分に換気された場所で、靴から20〜30cm程離してスプレーをかけます。
撥水効果に加え、汚れ防止になります。防水スプレーをかけたらしっかりと乾燥させます。
この1〜5の行程を月1回程度行いましょう。
汚れはカビの原因になりますので、履くたびにブラシがけを行うのをおすすめします。
・雨の日の手入れ方法
上記でご紹介した内容を普段から行っていれば、雨の日に慌てなくても大丈夫です。
しかし、革靴の大敵は水分。雨の日の手入れは必要不可欠です。
基本的には以前ご紹介した「日々の靴のお手入れ(スニーカー編)【快適に過ごせる靴との出会いvol.7】」の雨の日の対処方法を行います。
乾燥後一度ブラシをかけ、革が少し固くなっていますので乳化性の保湿クリームをクロスに取りよく塗り込みます。最後に防水スプレーをかけたら完了です。
・靴にも休息を!
靴を長持ちさせるためには、靴を休ませることも大切です。
いくつかご自身に合った靴を交代させながら履くことをおすすめします。
靴を箱に入れて保存する際は、必ず陰干し乾燥を行い、乾燥剤や防カビ剤と一緒に入れておくと良いでしょう。
春は革靴を履く機会が多いかもしれません。今回は手軽に出来るとてもシンプルな方法をご紹介しました。
是非皆さんのこだわりの方法と合わせてご活用ください。
文・イラスト/小池美波