取材・文/ふじのあやこ

写真はイメージです。

日本では婚姻届を役所に提出し、受理されると夫婦と認められる。夫婦となり、パートナーのことを家族だと受け入れられるものの、パートナーの両親やきょうだい、連れ子などを含め、「みんなと家族になった」とすんなり受け入れられる人もいれば、違和感を持つ人もいるという。また、ずっと家族として生活していたものの、分かり合えない関係のまま離れてしまった人もいる。家族について戸惑った経験がある人たちに、家族だと改めて感じられたきっかけを聞いた。

株式会社Clamppyでは、現在共働きをしている、または過去に共働きを経験した人を対象とした離婚に関するアンケート(実施日:2025年1月20日~2月3日、有効回答数:全国の男女260人、WEBアンケート)を実施。調査にて、共働きをしていて離婚した人にその理由を聞いたところ、1位は「性格の不一致(10.3%)」、2位は「愛情の薄れ(9.0%)」、3位は「精神的な暴力(暴言・モラハラなど)(8.5%)」と続き、以下は「浮気された(8.1%)」、「家事の分担で揉めたから(6.7%)」の順となっている。

今回お話を伺った瑞穂さん(仮名・45歳)は、27歳のときに結婚して、38歳で離婚をしたが、現在も別れた夫と同居しているという。

常に女の影があった男性と授かり婚をした

瑞穂さんが元夫と付き合ったきっかけは、友人の結婚式だった。瑞穂さんは新婦の友人、元夫は新郎側の友人として出席しており、その場で意気投合した。連絡先を交換して、何度目かのデートから付き合うことになったが、そのときに相手には彼女がいたという。事後報告で伝えられ、相手はすぐに瑞穂さんのマンションで暮らし始めた。

「彼女と同棲していたんです。だから別れたら家がなくなって、そのまま私の家に押しかけて同棲状態になりました。

彼女がいることも、付き合おうかという話になったときに、『彼女とすぐに別れるから』と言われて……。そんな男とはそのときに別れるのが普通なんでしょうが、好きだったんです。他を全部捨てて私を選んでくれるのだから、私もそれに応えないと、といったヒロインにでもなったつもりだったんだと思います」

付き合ってすぐに一緒に暮らし始めたが、元夫は家賃もしっかりと半分入れてくれ、家事も瑞穂さんに任せっきりではなく、積極的に行ってくれていたそう。

「元夫は綺麗好きなところがあって、すぐに掃除機をかけたり、カーペットクリーナーをかけたり。それに料理も上手で、副菜の作り置きをするなど、生活力が高かったんです。家賃も光熱費を含めて半分より少し多めに渡してくれていました」

元夫との同棲は楽しかったものの、やっぱり気になったのは女癖の悪さ。付き合っている間に浮気が確定したものは2度だったが、グレーなものを含めると数えきれないほどあった。その悩みがなくならないまま、瑞穂さんは妊娠し、結婚することになったという。

「メールでリアルなやりとりをしていたものを見つけたことや、友人からの報告で気づいたものが確定の2つです。その他にも、朝まで帰ってこないこともしょっちゅうでした。男友達と飲んで飲みつぶれたという言葉を信じられなかったけれど、決定的なものを知りたくないから調べなかっただけです。

もう別れたほうがいいんだろうなって思いつつも何の行動もできない期間に、妊娠がわかって。でも、そのことを伝えたらとても喜んでくれたので、結婚しようと思えたんです」

子どもを溺愛し、いいパパにはなってくれた次ページに続きます

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