取材・文/ふじのあやこ

日本では婚姻届を役所に提出し、受理されると夫婦と認められる。夫婦となり、パートナーのことを家族だと受け入れられるものの、パートナーの両親やきょうだい、連れ子などを含め、「みんなと家族になった」とすんなり受け入れられる人もいれば、違和感を持つ人もいるという。また、ずっと家族として生活していたものの、分かり合えない関係のまま離れてしまった人もいる。家族について戸惑った経験がある人たちに、家族だと改めて感じられたきっかけを聞いた。
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弁護士法人mamoriは、「“浮気”に関する意識調査」(実施日:2025年6月20日、有効回答数:日本全国在住の20〜40代の男女550人、インターネット調査)を実施。調査にて、「パートナーに“浮気”された経験はありますか?」と聞いたところ、「ある」と回答したのは14.7%だったが、「分からない・曖昧」だったと答えた人は(13.6%)となり、約3割が浮気を疑った経験を持つことがわかった。次いで、浮気を許せるかどうかについての問いに対しては、「肉体関係があったら絶対に許せない」が25.8%で最多となり、次に「気持ちが移っていたら許せない」が23.3%という厳格派が約半数を占める一方、「状況次第で判断する」という柔軟な意見も22.9%と多く見られた。
今回お話を伺った美香さん(仮名・45歳)は13年付き合っていた男性と37歳で別れた過去を持つ。
24歳からの13年を費やした
美香さんが13年付き合った男性と出会ったきっかけは友人の紹介。最初からお互いが気に入ったわけではなく、相手からのアプローチもあり、1か月ほどの友人期間を経て付き合うことになったのが社会人2年目のときだった。
「大学時代に付き合っていた男性と社会人1年目ですれ違いによって振られていて、私の友人はそれをかわいそうだと感じたのか、そこから月に2~3度のペースで合コンなどに連れて行ってもらっていました。彼はその中の1人です。彼のほうから声をかけてもらって、そこから遊ぶようになり、付き合うようになりました」
37歳で別れるまで、結婚の話題が出なかったわけではないという。しかし、結婚の話題が出る度に別れ話になり、実際に一度別れたこともあるとのこと。
「28歳のときと、32歳のときに結婚の話題を、私のほうから切り出したことがありました。一度別れたのは28歳のほうです。彼は2歳上なので、30歳になる前は男性も結婚願望が強くなるとどこかで聞いたことがあったので、話題を切り出したんです。何度話題を出してもスルーされ続けて、それに私が彼のことを不誠実だとかいい加減とか罵ってしまったら、『今すぐ結婚したいなら、誠実なやつを探せ』と言われて、それでケンカ別れをしました。
でも、その後にまた連絡を取り合って、頻繁に会うようになって、『こんなに会うなら、もう1回付き合おう』と彼が言ってきて、元さやに戻りました。
32歳のときは、また別れようと言われたくなくて、前よりもしつこくできずに、何の発展もありませんでした」
【「許さなくていい」と、浮気男は去っていった。次ページに続きます】
