写真・文/矢崎海里
広く知られている生姜の効能に、体を温める、というものがあります。
生姜は体を温めるだけでなく、食材の臭み消しや香りをプラスして調味料の使用量を減らすなど、調理には欠かせない香味野菜です。
今回は寒い日に食べたい、生姜の体を温める作用を生かした減塩レシピをご紹介します。
生姜をたっぷり使っているので、大量消費にもおすすめです。
生姜肉そぼろ
【材料】(1人分)
豚ひき肉 50g
生姜 20g
★醤油 小さじ1
★酒 小さじ1
★みりん 小さじ1
サラダ油 小さじ1/2
【作り方】
1.生姜は汚れている部分を取り除き、みじん切りにする。
2.フライパンにサラダ油を熱し、豚ひき肉をほぐしながら炒める。ひき肉に火が通ったら1を加える。
3.★の調味料を加え、水気を飛ばしながら炒めたら完成。
メインの生姜がたっぷり入ったそぼろです。
このままごはんにかけたり、野菜と炒めたり、ラーメンのトッピングにしたりとさまざまなアレンジができるのが特徴です。
冷蔵で3日、冷凍で2週間程度日持ちするので、たくさん作って作り置きとしても活用できます。
冷凍保存する際は、小分けにラップで包んで、チャック付きの冷凍保存袋に入れておけば、使いたい分だけ取り出せて便利です。
生姜の香りは食材の臭み消しや食欲増進などに利用されています。
みじん切りにすることで、噛んだ時に爽やかな香りが広がり、減塩料理のアクセントとしておすすめです。
食塩相当量:0.9g
たらと白菜の生姜みそ炒め
【材料】(1人分)
生たら 1きれ
酒 大さじ1/2
片栗粉 小さじ1
白菜 150g
生姜 1かけ
★味噌 大さじ1/2
★みりん 小さじ1
ごま油 大さじ1
青ねぎ(小口切り) 適量
【作り方】
1.たらは食べやすい大きさに切り分け、酒をまぶして10分置く。白菜は一口大の角切りにする。
2.生姜はすりおろし、★の調味料と混ぜておく。
3.1をポリ袋に入れて、片栗粉をまぶす。
4.ごま油を熱したフライパンで3を両面中火で焼く。
5.たらに火が通ったら一度取り出し、同じフライパンで白菜を手早く強火で炒める。
6.しんなりしたら、たらを戻し、弱火にして2を入れ、炒め合わせる。
7.うつわに盛り付け、青ねぎを散らして完成。
旬のたらと白菜の2つで作るレシピです。
たらは酒をもみ込んで臭み消しをして、片栗粉でカリッと焼くことで香ばしく、生姜みそがよく絡みます。
白菜は強火で手早く炒め、シャキシャキ食感を残すのがポイントです。
白菜から水が出るので、生姜みそは少し水気が少ないくらいで作っておくのがおすすめです。
すりおろした生姜にも水分があるので、みりんの量は調節してください。
生姜は一度に多く食べることはあまりなく、突出した栄養素はありませんが、機能性成分が豊富なのが特徴です。
辛み成分のジンゲロールには、体を温めて血流を促す効果があります。
生姜が風邪予防、冷え性に効果があるといわれているのはこの成分のはたらきによるものです。
ジンゲロールは加熱することでショウガオールという成分に変化して、体の先までしっかり温めます。
加熱をしっかりすることで体を温める効果はアップし、食後3時間持続するといわれています。
食塩相当量:1.4g
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冷えが気になる方は、料理だけでなく飲み物にも生姜をプラスするのがおすすめです。
紅茶に生姜のすりおろしを加えたジンジャーティーは、手軽に作れて体の芯から温めてくれますよ。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。