字画も少なく、しょっちゅう⽬にする簡単な漢字。読めそうなのに、いざ声に出して読もうとすると、正しく読めるかどうか⼼配になって、思わず声を細めてしまう漢字ってありませんか? サライ世代ともなりますと、いったん思い込み認知をしておりますと、なかなかイニシャライズ(初期化)が難しいですよね。
簡単な漢字であっても、脳トレ漢字の記事を読みながら確認学習をしていただくことで、思い込み認知をイニシャライズできる機会になると思います。
「脳トレ漢字」第174回は、「白湯」をご紹介します。健康に良いとされる「白湯」。老若男女問わず、愛飲されています。実際に読み書きなどをしていただき、漢字への造詣を深めてみてください。
「白湯」とは何とよむ?
「白湯」の読み方をご存知でしょうか? 「しろゆ」ではなく……
正解は……
「さゆ」です。
『小学館デジタル大辞泉』では、「真水を沸かしただけの湯」と説明されています。「はくとう」「しらゆ」と読まれることもありますが、「さゆ」という読み方が一般的です。体が温まり、健康にも良いとされる白湯。毎日飲んでいるという方も多いのではないでしょうか?
白湯は一般的に、50度から60度程度が適温とされています。水道水でも作ることができますが、塩素や不純物が含まれている場合があるため、10分から15分ほど沸かし続けるのがおすすめです。白湯は体を温めるだけでなく、便秘改善や基礎代謝の向上、自律神経の乱れを整える効果などが期待できます。
どのタイミングで飲んでも効果が期待できるため、毎日無理なく続けることができそうですね。
「白湯」の漢字の由来は?
「白湯」は元々、「素湯」と表記されていたと言われています。「白」という漢字には、純粋・清らかという意味が含まれるため、「何も入っていない湯」を意味する「さゆ」の漢字になったのではないでしょうか?
中国語の「湯」
「白湯」にも使われている通り、温かい水のことを日本語では「湯」と表記しますね。しかし、中国語では同じ「湯」という漢字でも、意味が全く異なります。日本語とは違い、中国語で「湯」は「スープ」を意味するのです。
種類にかかわらず、スープ全般を「湯」と表記します。中国でも、元々は日本と同じ意味で「湯」という漢字が使われていました。一説では、薬湯を飲む習慣が広まったことで、「味のある温かい飲み物(スープ)」という意味に変わっていったのではないかと言われています。
日本では、温泉やお風呂のことも「湯」と表記することがあります。中国から来日した観光客たちは、何だか不思議な気分になっているかもしれませんね。
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いかがでしたか? 今回の「白湯」のご紹介は、皆さまの漢字知識を広げるのに少しはお役に立てたでしょうか? 一杯飲むだけで体が温まる白湯は、これからの季節にぴったりな飲み物です。体を冷やさないようにして、寒い季節も元気に乗り越えたいものですね。
文/とよだまほ(京都メディアライン)
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