高度な技術がなくとも美しい写真が撮れるため、iPhoneを筆頭にスマートフォンの躍進は目覚ましい。だが、それだけではない魅力を備えたスマートフォンが「ライツフォン2」だ。言わずもがな、ライカは35mm判カメラの元祖であり、150年以上の歴史を持つ光学メーカーとして不動の存在。現在も高品質なカメラをつくり続け、モノクロ専用機など写真好きの心をとらえるモデルもある。だがカメラ本体の価格が100万円を超えるため、容易に入手することは叶わない。高嶺の花であるライツ(※ライツとは創業時の名称。ライツ社がつくるカメラの意で「ライカ」となった。)の名を冠したハイエンドスマートフォンの魅力を、「デジカメWatch」副編集長の鈴木 誠さんがこう語る。
「ライカを象徴する、3つのレンズを模した独自のモードに切り替えると、高度な画像処理が働き、あたかも往年の名レンズのようなボケ味や描写を再現。自動的に生成されるAIと異なり、自分の意図を反映する楽しみがあります。色調や写りもライブビューに反映され、より撮影に集中可能。またアルミ製のレンズキャップを付属し、マグネットで脱着するギミックなど、そこかしこにライカらしい世界観が見てとれます」
高度な画像処理機能の「ライツルックスモード」ではズミルックス28mm、ズミルックス35mm、ノクティルックス50mmの3本のレンズを模した撮影モードに切り替えることができる。写真はズミルックス35mmの操作時。
同モードで、撮影時の色調を変えるフィルターもオリジナル、モノクローム、シネマクラシック、シネマコンテンポラリーの4種類を用意。写真はシネマコンテンポラリーの操作時。
はたまた、ゴールデンアワー(日の出と日没に現れるやわらかな光の時間帯)を知らせてくれる機能もある。
この記事は本誌2023年12月号より転載しました。取材・文/山﨑真由子