旨みをたっぷり畜えたりんご煮を歯ごたえのよいパイ生地で包んだアップルパイ。名店が腕によりをかけ、焼き上げた逸品は、パーティなどの特別な場面にも相応しい。取り寄せておいしさあふれる至福の時間を過ごしたい。
クラシックホテルの伝統と職人技の粋がパイの中に凝縮
栃木県『金谷ホテルベーカリー』
金谷アップルパイ
栃木県日光にある日本最古のクラシックホテル「日光金谷ホテル」。このホテルをルーツとするベーカリーの職人が焼き上げるアップルパイは、しっとりと艶やかなパイにナイフを入れると、切り口から漂うシナモンの香りが食欲を掻き立てる。中には薄くスライスされた青森県産の「紅玉」がぎっしりと層のように積み重なり、ボリュームも満点だ。りんごは甘みが強くしっとりとした舌触りで風味も芳しい。所々に現れる甘酸っぱいレーズンもほどよいアクセントとなり、バターの匂いが香ばしいパイ生地のサクサクとした食感も秀逸だ。著名人に愛されたクラシックホテルの矜持(きょうじ)を感じる逸品である。
取り寄せ案内
金谷ホテルベーカリー
栃木県日光市土沢992-1
オンライン注文:https://kanayahotelbakery-shop.jp/
電話注文:0288・21・1275
りんごを丸ごと生地で包み、丹念に焼いたアップルパイ
長野県『そば処上條』
まるごとアップルパイ
安曇野の蕎麦の名店として名高い『そば処上條』の隠れた人気商品がアップルパイ。かつて、同店がレストランを営んでいたときからの看板メニューだ。地元で収穫された「ふじ」の芯をくりぬき、一昼夜にわたりシロップで煮込む。そして、芯をぬいた跡にレーズンが入ったカスタードクリームを詰め、それを丸ごとパイ生地で包んでオーブンで焼き上げる。りんごを包み込む生地は、しなやかな食感。グラン・マルニエとシナモンの甘い香りが漂うカスタードクリームもお手製だ。りんごにはシロップのほかいっさいの甘味料を加えていないため、ふじならではの口当たりのよさと、やさしい甘みを存分に楽しめる。
取り寄せ案内
そば処上條
長野県安曇野市穂高5256-1
オンライン注文:不可
電話注文:0263・82・4411
8種類の色彩豊かなパイの競演に目が奪われる
兵庫県『フレンチアップルパイ専門店エコノム』
季節のアップルパイ8種詰め合わせ
神戸のレストランで修業した店主が、妻が好むアップルパイの味を全国に届けたいという思いで、7年前に創業した通販専門店。開店時からの定番「フレンチアップルパイプレーン」は、バターたっぷりのパイ生地にアーモンドクリームをしきつめ、青森県産の「紅玉」を詰めたもの。これが必ず入る「季節のアップルパイ8種詰め合わせ」が一押しで、アールグレイが香るアップルパイ、レモンクリームチーズをまとったアップルパイ、桃や栗など旬の果物をあしらったアップルパイなど、多彩な顔ぶれ。届いた箱を開けたときの感嘆が想像でき、贈り物にもふさわしい。
取り寄せ案内
フレンチアップルパイ専門店エコノム
兵庫県伊丹市池尻1-12
オンライン注文:https://econome.shop
電話注文:080・3863・9632
あとはオーブンで焼くだけ。ほぼ完成品のプロの味が届く
東京都『マミーズ・アン・スリール』
おうちでアップルパイ 焼くだけ版 中ホール
自宅でアップルパイを手づくりしたい、でもいちからつくるのは難しそう──そんな思いに応える商品がこちら。フィリング(りんご煮)やパイ生地の準備、組み立てまでをプロの職人が担い、そのまま冷凍されて届く。室温で解凍後、溶きほぐした卵黄を表面に塗り、あらかじめ熱したオーブンで40分ほど焼くと、できたての味を楽しめる。美しい狐色に仕上げるコツは、卵黄をなるべく均等に塗り、すぐさまオーブンで焼くこと。放置すると卵黄が固まり、焦げやすくなるので気をつけたい。焼く時間を延長し、好みの焼き色加減にするのも楽しい。
取り寄せ案内
マミーズ・アン・スリール
東京都文京区西片1-2-2
オンライン注文:https://mammies.base.shop/
電話注文:不可(問い合わせ:03・6807・6798)
取材・文/山内貴範 撮影/寺澤太郎
※この記事は『サライ』本誌2023年11月号より転載しました。