肌寒くなる秋から冬にかけて旬を迎えるりんご。その旨さを包み、サクサクのパイ生地との調和を楽しむ「アップルパイ」が評判の店をご紹介します。
毎朝、つくられるアップルパイはオリジナルの珈琲の苦みと酸味と好相性
『トリコロール 本店』
2階建ての瀟洒な佇まいで長年愛され続ける『トリコロール 本店』は、「珈琲を普及させたい」と、初代店主の柴田文次が昭和11年(1936)に開いて今年で87年。重厚感ある回転扉から中に入ると、芳しい珈琲の香りが漂ってくる。アップルパイには紅茶が合うといわれる。が、こちらの「アンティークブレンドコーヒー」こそ、名物のアップルパイのために存在するといっても過言ではない。
珈琲と合うアップルパイ
毎朝、丹念に焼かれるアップルパイには甘みが強く、瑞々しい国産のふじを使う。食感が残るようひと口大に切り、シナモンとナツメグ、三温糖と合わせ、果汁だけで40分ほど煮詰める。それをパイ生地で包み、こんがりと焼き上げ、仕上げに、無糖の生クリームを添えると完成だ。
アップルパイを挽きたて、淹れたてのアンティークブレンドコーヒーと味わう。スパイスをまとったりんごの甘みが珈琲の酸味を際立たせ、生クリームがコクとまろやかさを加える。この珈琲とアップルパイによる相乗効果で、いっそう豊かなおいしさを味わえる。
トリコロール 本店(東京・銀座)
東京都中央区銀座5-9-17
電話:03・3571・1811
営業時間:8時〜18時(最終注文17時30分)
定休日:インスタグラムで確認を(tricolore_honten)
交通:東京メトロ銀座線ほか銀座駅A3出口から徒歩約3分
カウンター6席、テーブル席43席。
※この記事は『サライ』本誌2023年11月号より転載しました。