知っているようで知らない日本画の基本を教えてくれる展覧会が、島根県安来市の足立美術館で開催されています。(~2017年2月28日まで)
じつは「日本画」という呼び名は、西洋画と区別するために明治期に生まれた、比較的新しい言葉です。では、そもそも西洋画とはどう違うのでしょうか?
本展では、日本画の材料や技法などの基礎知識を、近代日本画の巨匠たちの名品を通して分かりやすく解説してくれます。会場は日本庭園の美しさで知られる足立美術館。日本庭園を愛でつつ、日本画の基本を学ぶのも一興です。
本展の見どころを、足立美術館・学芸部広報担当の山根布由実さんにうかがいました。
「日本画は、主に和紙や絹に描かれ、墨、岩絵具といった材料が使われています。また、たらし込み、朦朧体といった独特の技法もあります。美しい線や余白を活かした表現には、日本人の繊細な美意識も感じられるでしょう。
本展では、近代日本画の名品の数々を展示するとともに、こうした日本画の基本的な知識をご紹介いたします。横山大観や竹内栖鳳、橋本関雪、菱田春草などの近代日本画壇の巨匠たちの作品が教材です。日本画の名品の数々で学ぶ特別授業。日本画を知り、その魅力をご覧ください」
絵画がより深く鑑賞できるようになる展覧会です。ぜひ足をお運びください。
【「教えて巨匠! 日本画ってなぁに?」展】
■会期/2016年12月1日(木)~2017年2月28日(火)
■会場/足立美術館 大展示室
■住所/島根県安来市古川町320
■電話番号/0854・28・7111
■料金/大人2300円 大学生1800円 高校生1000円 小・中学生500円 ※20名以上、100名以上の団体料金ほか各種割引制度あり、本料金で日本庭園や陶芸館、新館で開催中の展示などすべて観覧可、土曜日は小・中・高校生無料(要学生証)
■開館時間/9時から17時まで
■休館日/年中無休(2017年2月2日は展示替えのため新館のみ休館)
■アクセス/JR安来駅より無料シャトルバスで約20分
取材・文/池田充枝
1989年「サライ」