酒造り神様「えびすさま」にちなんで「ひとり飲み」の達人・角野卓造さんが「お酒を語る」トークイベントに登場!
江戸の総鎮守として神田、日本橋、大手町、秋葉原といった東京の中心108町の守り神として鎮座する「神田明神」。商売繁盛、勝負事の神様としても有名で毎年仕事始めにはビジネスマンたちも多く参拝に訪れますが、お祀りされているご祭神をご存じでしょうか?
一の宮には「だいこくさま」(大己貴命・おおなむちのみこと)、二の宮には「えびすさま」(少彦名命・すくなひこなのみこと)、三の宮には「まさかどさま」(平将門命・たいらのまさかどのみこと)がお祀りされてます。
なかでも国土経営、夫婦和合、縁結びの神さまである「だいこくさま」との関係が深い「えびすさま」は明治7年(1874年)8月17日に茨城県の大洗磯前神社(おおあらいいそさきじんじゃ)から御分霊され、今年で150年目を迎えます。そのことを記念して、来る8月17日に第1回「えびす祭」が開催されることとなりました。
「えびすさま」は薬祖神、酒造りの神さま、道後温泉を開いた神さまとされ、姿は小さいが、「天の下の事を知れる神」として、様々な知恵によって「だいこくさま」を助け、国造りに邁進したとされています。
“少彦名命が、だいこくさまと一緒に神田明神にまつられているのには、理由があります。実はこのおふたりの神さま、手を取り合って国造りをしたお仲間なのです。(中略)波のかなたよりやってきた少彦名命は、国造りが終わると、海のかなたにあるとされる異世界「常世の国」に帰っていきます。えびすさまは今では、商売繁盛、医薬健康、開運招福の神さまとして多くの崇敬を集めています。”(『新版 神社のおしえ 神田明神編著 小学館刊』)
「えびす祭」では8月17日の神事に続き、19日、20日に様々な神振行事が開催されることとなり、俳優で「ひとり飲み」達人・角野卓造さんがトークイベントに登場することとなりました。
角野さんといえば、俳優業に限らず、「音楽」や「旅」などの趣味を持ち、無類の居酒屋好きとして有名で、文学座の全国公演の旅先では居酒屋巡りを楽しんでいたそうです。
“「予約一名、角野卓造でございます」たいていこう告げる。「すみません、早くにひとりですけど」と必ず断りを入れているのだが、お店の中には、冗談や悪ふざけだと思うところもあるようだ。(中略)初めてのお店に行く時は、「口開け」を選ぶようにしている。夕方五時開店だったら、店の前に四時五十五分着くように行って、暖簾を出したら、「よしっ」と入る。”(『万事正解 角野卓造著 小学館刊』)
今回のトークイベント「お酒の神様~少彦名命~ 甘口一献トークショー」(19日(土)16時30分から・入場無料・要予約)では、声優で利き酒師の船戸ゆり絵さん、神田明神権禰宜の加藤哲平さんの3名で行われます。
「えびすさま」も見守る下、楽しいほろ酔いトークで一献いかがでしょうか。
神田明神 第1回えびす祭
令和5年8月17日(木) 神事
令和5年8月19日(土)、20日(日) 神振行事
入場無料 各種催事あり 椅子席無料(要予約)/立ち見無料で予約必要なし
神田明神HP https://www.kandamyoujin.or.jp/ebisu/
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角野卓造(かどの・たくぞう)
1948年8月10日、東京生まれ。学習院大学経済学部卒業後、文学座へ。テレビ、映画雑誌ほか幅広く活躍。2008年紫綬褒章受賞。近著に『続・予約一名、角野卓造でございます。【京都編】』など