2016年11月10日、絶好の行楽シーズンを迎えていた京都。木々が紅く染まる姿を楽しみに京都を訪れた観光客は、もしかすると独特なエキゾーストノートを奏でながら走る「赤い跳ね馬」集団を見て驚いたかもしれない。
この日開幕したのは、フェラーリ日本正式上陸50周年を記念して、日本で初めて開催されたフェラーリ最高峰のドライビング・イベント『インターナショナル・カヴァルケード 2016』だ。
このイベントは、フェラーリS.p.A.(イタリア)が主催し、京都市、京都府、イタリア大使館、イタリア総領事館、滋賀県、彦根市、大阪府、大阪市、兵庫県、淡路市、奈良県、奈良市ほかが後援する大規模なイベントで、今年は18モデル71台のフェラーリが集結。京都市左京区の平安神宮を起点に周辺地域を3日に分けて走行するラリーとなった。
この71台の中には、La Ferrari 6台をはじめ、599GTB Fiorano 3台、F12tdf 2台、F40 2台、Enzo 1台、SA Aperta 1台、さらにはF430をベースにしたワンオフカー(※発注を受けて作られたオーダーメイド車)SP1など、普段はなかなかお目にかかれない珍しい車種がずらり!
最終日には最新の12気筒モデル GTC4Lussoも参加したこともあり、毎日のスタート地点となった平安神宮前には大勢のフェラーリファンたちが、カメラを手にお目当ての車両を撮影する姿も見受けられた。
一方でラリーに参加したフェラーリオーナーたちは、紅葉が美しい京都の町並みから周辺府県を舞台にドライブを堪能。1日目は門川京都市長のスタートフラッグを受けて、世界最長の吊り橋である明石海峡大橋から淡路島、セントラルサーキット、篠山を走行した。
2日目は琵琶湖に沿って比叡山延暦寺・白髭神社・高島市のメタセコイア並木・彦根城などを巡り、3日目には平城京跡・東大寺・若草山・春日大社・奈良公園・奈良国立博物館などもうひとつの古都・奈良を満喫した後、大阪の御堂筋を走り抜けるなど日本の美しさを存分に満喫した。
そして最終日となった11月14日、京都・東福寺で締めくくりのガラ・ディナーが行われ、4日間にわたるイベントは幕を閉じた。
参加者も見学者も刺激的で美しさに富んだ『フェラーリ・カヴァルケード』ならではの体験と、素晴らしい出会いを愉しんだことだろう。
古都京都を走るフェラーリというギャップ。そして名にし負う名車が次から次へと現れては消えていく姿は圧巻のひとこと。東福寺や北野天満宮の紅葉を見ては思わず溜息が出てしまうように、京都路を彩る高級車の集団を見て思わず溜息をついてしまった人もいたのではなかろうか。
これらフェラーリに関する情報はフェラーリの公式サイト Ferrari.com で確認できるので、最新ニュースや車両に関しての情報に興味があればぜひ閲覧してもらいたい。
取材・文/田中十兄