皆さんは、漢方薬と聞くとどんな印象がありますか? 「苦いけど体によさそう」「葛根湯は知っているけど……」など、「そもそも漢方ってどんなもの?」と思っている方も多いのではないでしょうか。
そんな基本的な漢方に関する疑問や基礎知識を、漢方の専門家にわかりやすく解説してもらいます。 第65回のテーマは、「かゆみに効く漢方薬」です。あんしん漢方(オンラインAI漢方)の薬剤師、中田早苗さんに教えてもらいました。
皮膚のかゆみの原因
皮膚のかゆみの主な原因として、外部刺激により皮膚のバリア機能が低下することが考えられます。
外部刺激には、紫外線やハウスダスト、花粉、衣類のこすれなどがあります。とくに、空気の乾燥している冬場は、皮膚も乾燥するためバリア機能が低下しやすく、わずかな刺激にも敏感になります。
皮膚の中には、ヒスタミンなどのかゆみの原因物質をつくる細胞が存在します。ヒスタミンは外部刺激により細胞から放出され、神経を刺激することで皮膚のかゆみを引き起こします。
皮膚がかゆいと、つい掻き過ぎてしまいますが、掻けばかくほどヒスタミンは放出されるため、かえって症状を悪化させることになります。
皮膚のかゆみと漢方
皮膚のかゆみに悩む方には、漢方薬もおすすめです。
かゆみを引き起こす肌トラブルの原因としては、乾燥や紫外線によるダメージ、血行不良、胃腸の不調などが考えられます。
肌トラブルの改善には、
・血行をよくして肌に栄養を届け、肌の代謝をよくする
・水分の循環をよくして肌に潤いを与える
・肌の新陳代謝をよくして紫外線によるダメージを回復する
・胃腸の働きをよくして肌に必要な栄養をつくる
といった原因にアプローチできる漢方薬を選びます。
また、すでにかゆくなってしまった場合には
・皮膚の乾燥から生じるかゆみを改善する
・炎症を抑える
などの働きをもつ漢方薬で症状を軽減していきます。
漢方薬は皮膚のかゆみの原因を根本から改善するため、かゆみを治すだけでなく、かゆみが生じにくい健康的な肌を手に入れることができます。
皮膚のかゆみに効く漢方
ここからは、皮膚の状態や個人の体質別に効果的な漢方薬をご紹介します。
1.当帰飲子(とうきいんし)
「血(栄養と潤い)」を補給する「四物湯(しもつとう)」を含んでおり、「血」を補い、皮膚の乾燥によるかゆみによく用いられる漢方薬です。
高齢者などの体力が低下した冷え症の方に向くとされています。
2.黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
体内にある余分な熱を追い出すことにより、皮膚の炎症やかゆみを鎮める漢方薬です。
体を冷やす「黄連(おうれん)」を含むため、冷え症の方には向かず、のぼせ気味でイライラしやすい方に向くとされています。
3.消風散(しょうふうさん)
患部の熱を冷まし、「水」のバランスを整え、「血」の巡りをよくするため、かゆみが強く、ジュクジュクとした分泌物が伴う場合に用いる漢方薬です。
比較的体力のある方の慢性的な皮膚症状に向くとされています。
漢方は体質との相性で正しく選ぼう
ご自身に合った漢方薬を選ぶためには、今の体質を知ることが大切です。体質はいつもひとつに決まっているものではなく、年齢や生活習慣、季節などによって変わります。
体質に合っていない漢方薬を使っていると、効果を十分に感じられなかったり、副作用を引き起こしてしまう可能性もあります。購入時には、できる限り漢方に精通した医師や薬剤師にご相談ください。
しかし、「忙しくてなかなか病院に通えない」という方も多いですよね。そういった方におすすめなのが、あんしん漢方です。ネットで診断、処方、購入ができ、自宅まで郵送してくれるため病院に通院せずとも漢方薬が服用できます。
また、最先端のAIと漢方医学の医療チームとの連携により、一人ひとりの症状と体質に合った適切な漢方薬の提案が可能です。個別サポートも充実していて、漢方サポートドクターにオンライン相談もできるため安心してご利用いただけます。
●あんしん漢方:https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=221432a9sera0140
かゆみ知らずの健やか肌に
皮膚には内臓の不調があらわれるといわれていて、食事や生活習慣も大きく影響します。
栄養の偏った食事、暴飲暴食、過剰なストレスは胃腸に負担をかけ、皮膚の栄養不足にもつながります。習慣を変えるのはなかなか難しいですが、できることから少しずつ改善していきましょう。
<この記事を書いた人>
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=221432a9sera0140
●Medical Health CH:https://www.youtube.com/channel/UC7XLi90xVGs_NnKhowC0G2w