写真・文/矢崎海里
もうすぐ今年のボジョレー・ヌーヴォーの解禁日です。
フランスのボジョレー地区で造られる新酒で、毎年解禁日にはニュースになるほど、この時期のイベントとして定着しています。
手に入れようと思っている方も多いかと思いますが、家に飲みかけのワインは眠っていませんか。
今回は飲みかけのワインを料理に活用して、風味や味わいを生かした減塩レシピをご紹介します。
赤ワインで作る牛肉のトマトシチュー
【材料】(1人分)
牛肉(シチュー用) 80g
じゃがいも 1/2個
玉ねぎ 1/4個
人参 1/4本
赤ワイン 100cc
カットトマト缶 100cc
ローリエ 1枚
中濃ソース 小さじ2
顆粒コンソメ 小さじ1/3
胡椒 少々
サラダ油 適量
生クリーム 適量
【作り方】
1.じゃがいも。玉ねぎ、人参は大きめの一口大に切る。
2.鍋にサラダ油を熱し、1と牛肉を中火で炒める。
3.牛肉の表面の色が変わってきたら、赤ワインとカットトマト缶、ローリエを入れて時折混ぜながら30分程度煮詰める。
4.水分が飛んでとろっとしてきたら中濃ソース、顆粒コンソメ、胡椒を加えて火を止める。
5.うつわに盛りつけて生クリームを添えて完成。
塩分が高い市販のルウは使用せず、赤ワインと家にある調味料で作るブラウンシチューのレシピです。
芳醇な香りの赤ワインを加えることで、味に深みが出ます。
野菜や果物を使用して作られる中濃ソースを使うのもポイント。
ひとつの調味料で適度な甘みやスパイシーさをプラスしてくれます。
赤ワインは赤色系のぶどうから作られます。
赤や紫の色素成分であるポリフェノールの一種アントシアニンは、抗酸化作用があるほか、目の健康維持にもはたらきます。
食塩相当量:1.3g
白ワインで作るアクアパッツァ
【材料】(1人分)
お好みの魚の切り身(今回はスズキを使用) 1切れ
あさり 40g
むきえび 5尾
ミニトマト 5個
ブロッコリー 3房
白ワイン 100cc
塩 小さじ1/6
胡椒 適量
オリーブオイル 大さじ1/2
【作り方】
1.あさりは砂抜きをしておく。
2.フライパンにオリーブオイルを熱し、皮目を下にして切り身を中火で焼く。
3.表面がカリッとしたら裏返して、えびを加えて焼く。
4.あさり、白ワインを加えたらふたをして弱火で5~10分、あさりの口が開くまで蒸し焼きにする。
5.あさりの口が開いたらミニトマト、ブロッコリーを加える。再度ふたをして数分蒸す。
6.塩・胡椒で味を調えて完成。
アクアパッツァは魚介の味を生かした、シンプルな味付けの料理です。
あさりのだしと白ワインは相性抜群。
見た目も華やかなので、特別な日のメインディッシュにもおすすめです。
今回はスズキを使用しましたが、タイやタラ、カジキなどお好みの魚で作ってみてください。
白ワインは黄緑系のぶどうから作られます。
赤ワインのようにポリフェノールなどはあまり含まれていませんが、渋みが少なく料理に使いやすいのが特徴です。
パスタや肉・魚のソース、白ワインを使った蒸し料理、コンポートなどいろいろな料理に活用できます。
食塩相当量:1.7g
* * *
今回ご紹介したレシピは、どちらも華やかでごちそうメニューとしておすすめです。
新しいワインを楽しむ前に、飲みかけのワインも最後までおいしく楽しみましょう。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。