長引くコロナ禍で、マスク生活が続いていますね。それまではきっちりメイクをしていた方々が、マスクの下ではメイクをせず、口紅の売り上げがコロナ禍前より落ち込んでいるそうです。
そこで、株式会社ナリス化粧品(https://www.naris.co.jp/)は、コロナ禍により、マスクの常時着用が一般的となった現在の女性のメイクに関する使用実態調査を行いました。そうしたところ、ベースメイクの核であるファンデーションを使用しなくなった女性が倍増している実態が判明しました。具体的にどういう変化があったのか、一緒に見ていきましょう。
ファンデーションを使用していない女性が、11.5%から21.3%に倍増していた
全国の15歳から54歳の女性2,111名に、現在使用しているメイクアイテムの使用状況について聞いたところ、目元に使用するために必要なアイテムや、顔に立体感を演出するアイテムは使用者の割合が増えている傾向にありました。これは、マスクを使用していても見える部分のもので、メイクに対する意識自体の変化が伺えます。
メイク用品の中で最も使用者が多いのはファンデーションですが、使用していないと答えた女性が11.5%から21.3%と大幅に増えていることは、コロナ禍と深く関係がありそうです。
ファンデーションを使用しなくなった理由、同率1位は「マスクをつけるから」と「メイクそのものをする気がしないから」
では、なぜファンデーションをしないのでしょうか。ファンデーションを使用しなくなった女性に理由を聞いています。
同率の1位は、「マスクをつけるから」と「メイクそのものをする気がしないから」が29.1%で、約3割の女性がマスクを着用することにより、メイクそのものへのモチベーションが低下しているようでした。
「外出の機会が少ないから」といったコロナ禍による外出自粛による行動の変化が、ファンデーション離れを促したのではないかと予想できる回答も1割を超えています。
「ファンデーション以外のアイテムを使用しているから」と答えた人も、全体では9.6%と約1割でした。
ここで注目したいのが、ファンデーション以外のアイテムを使用することで、顔色のトーンアップや均一化、また立体化を図っている女性も存在していることです。メイクをしなくなったのではなく、メイクの仕上がりに多様性が出てきたということが予想できます。
ファンデーション以外のアイテムを代用しているのは、約半数
ファンデーションを使用していないと答えた女性に、ファンデーションの代わりに肌をきれいに見せるために使用しているアイテムを聞きました。
「使用しているものはない」と答えた女性が、50.4%であることから、残りの約半数の女性は、何らかのアイテムを使用して、顔色をきれいにみせていることがわかりました。
ファンデーションはやめたけれど、それ以外の何かを使って綺麗に見せることは続けていることが伺えますね。
ファンデーションの代わりに、日焼け止めを使用している女性は、約3割
ファンデーションを使用する代わりに使用しているアイテムは多品目にわたり、最も多く使用されているのは、「日焼け止め(顔色補正効果なし)」で、17.9%。「おしろい(パウダー)」(15.1%)、「化粧下地」(11.7%)と続きます。
「日焼け止め(顔色補正効果あり)」を選んだ女性は11.4%で、顔色補正効果なし、ありを合わせると、約3割の女性が、ファンデーションを使用する代わりに日焼け止めを使用しており、多くの女性たちは「日焼け止め」の必要性を感じているようです。
年齢別に見てみると、20代後半の補正効果のある日焼け止めを使用している女性が22.9%と、最も多く、また、複数のアイテムを使用していることがわかりました。
「顔色補正効果のある日焼け止め」や「化粧下地」は、10代を除くと、世代による使用率の違いがあまり見られません。それに対して、顔色補正効果のある日焼け止めの使用率に世代による差があるのは、市場に出回り始めてから日が浅く、存在そのものの認知が低いことも関係しているのかもしれません。
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コロナ禍のメイク事情について見てきました。長引くマスク生活は、女性のメイクに対する感覚を変化させているようですね。「ファンデーションを使用せずに他のもので代用する」という新しい価値観が定着しつつあるようです。
調査概要
調査実施日:10月29日~11月5日
調査対象:全国15歳~59歳女性 n=385
調査方法:インターネットによる調査