マスクの着用が習慣化している昨今、マスク生活でストレスや体の不調を感じている方も多いのではないでしょうか? そこで、株式会社ロッテ(https://www.lotte.co.jp/)が、20代~60代の男女400名を対象に、「マスク着用の習慣化における体の不調や変化」に関する調査を行いました。

また、あわせて20代~40代の4歳から小学生以下の子どもを持つ男女200名を対象に、「マスク着用による子どもの健康に関する親の意識」に関して調査を実施しました。マスク生活がもたらす健康リスクについて、内科医の今井一彰院長の解説とともに、ご紹介します。

今井 一彰(いまい かずあき)院長
1970年鹿児島県生まれ。山口大学医学部卒業。メディカルエンターテイナー、みらいクリニック院長、内科医・東洋医学会漢方専門医・NPO法人日本病巣疾患研究会副理事長。息育、口呼吸問題の第一人者として全国を講演で回り、一般向けから専門家向け、幼稚園小学校から行政・企業向けなど幅広いジャンルの講演を行う。


<みらいクリニック 今井 一彰院長 コメント>
マスクの習慣的着用は、私たちの心身に多くの症状を及ぼすリスクがあります。熱中症や肌荒れ、口臭など自覚しやすいものから、集中力の低下や睡眠時無呼吸症候群、うつ病など意識するのが難しいものまで様々です。それらを「マスクシンドローム」と総称することができます。

また、いまの子どもはこれまでの子どもと比べて、マスクの着用時間がとても長い「マスクネイティブ世代」と言えます。このまま何も対策をせずにマスク生活を続けてしまうと、「歯並びの悪化」や「表情筋の衰え」などが原因で、子どもの将来の“見た目”にも大きく影響する可能性があるので、保護者は十分にそのリスクを知っておく必要があります。

マスク習慣による「集中力の低下」や「喉の乾燥」といった体の変化に対して有効的なのは、「噛むこと」です。咀嚼による集中力の改善や、持続的な唾液分泌作用がガムを使った試験結果で報告されており、マスク生活において、セルフケアの一つとして噛むことを推奨します。

■3人に1人がマスク生活による体の不調・変化を感じている 特に20代女性が顕著な結果に!

「マスクを習慣的に着用するようになってから、体の不調・変化を感じますか?」の質問に対し、32%が「とても感じる」「やや感じる」と回答しました。性年代別で比較すると、最も体の不調を感じているのは20代女性で50%でした。

・頭がぼーっとして、物事に集中しづらくなった(50%)
・肌荒れするようになった(44%)
・喉が乾燥するようになった、咳が増えた(40%)

■「自分の表情を気にしなくなった」「口呼吸になっている」と感じている人は、ともに約4割

マスク生活で感じている自身の変化に関する質問を実施したところ、37%がマスク非着用時と比べ、着用時の自身の表情を「ほとんど気にしなくなった」「あまり気にしなくなった」と回答し、性年代別で見ると、最も表情への意識が低下したのは20代女性で55%でした。

他にも、マスクの着用が影響を与えやすい“呼吸法”に関する質問では、44%が口呼吸になったと「とても感じる」「やや感じる」と回答しました。

■約半数がマスク着用の習慣化が引き起こす症状について「何も知らない」

「マスク着用に起因する症状に関して、知っているものをすべてお選びください」という質問に対し、「知ってるものはない」という回答が45%となり、約半数の人がマスクの着用がもたらす健康リスクを理解していないということがわかりました。

また、マスク生活で行うようにしているものとして「こまめに水分補給をするようにしている」(36%)、「こまめにマスクを外すようにしている」(28%)の2つが顕著だったものの、最も多かった回答は「特にない」の42%でした。

■新生活様式で要注意! マスクシンドロームとは?

<みらいクリニック 今井 一彰院長 コメント>
表情筋の衰えは、うつ状態など感情変化、ひいては食事中のムセなど誤嚥の危険性に繋がります。マスクは気道抵抗を高めるため口呼吸になりやすく、口内炎や歯周病の悪化のみならずアレルギー性疾患の増加にも繋がります。新しい生活様式において健康的に過ごすには、こうしたリスクを理解しておくことが必要です。

マスク着用による弊害として、集中力の低下、喉の乾燥・咳といった症状がありますが、これらは口呼吸によるものと考えられます。多くの人が実践している、こまめな水分摂取やマスクの脱着を心がけることと合わせて考えていきたいのが顔の筋肉を使うことです。

この対策としてマスクの着用時に簡単に行えるのは“噛むこと”が挙げられます。気軽に咀嚼できる環境をつくることもセルフケアの一つとして推奨します。その他にも、舌を回す運動や、マスクが汚れないよう、口を「い」と「う」のかたちに大きく動かす運動も推奨できます。

■子どもの5割以上が一日6時間以上マスクを着用

▷子どもの一日あたりのマスクの着用時間は?

・6時間以上~9時間未満(39%)
・一日6時間以上マスクを着用している(52%)

子どもが長時間マスクを着用している状況下において、「ご自身の子どもがマスク着用の習慣化で口呼吸が増えることに対して、危機意識はありますか?」の質問に対し、「ほとんどない」「あまりない」(62%)、「口呼吸が子どもの将来にどのような影響を及ぼすか知らない」(71%)という結果が出ました。

一方、「マスクを着用するときに、ご自身の子どもに促していることはありますか?」の質問に対しては、「こまめに水分補給をするように促している」(45%)、「こまめにマスクを外すようにしている」(28%)という回答が多かったものの、36%が「特に何もさせていない」と答えました。


* * *

マスク生活において、健康的な身体を維持するには対策が重要ということがわかりました。顔の筋肉を鍛えるために、噛み応えのある食事で咀嚼回数を増やしたり、スキマ時間でできる、簡単な口元エクササイズをするのはいかがですか?

【調査概要①】
調査方法:WEBアンケート調査
調査対象:20~60代の男女
有効回答数:400名
調査実施日:2020年8月25日(火)~2020年8月27日(木)

【調査概要②】
調査方法:WEBアンケート調査
調査対象:20~40代の4歳から小学生までの子どもがいる男女
有効回答数:200名 調査実施日:2020年8月25日(火)~2020年8月27日(木)

 

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