口福感あふれる老舗の親子丼!京都・西陣『鳥岩楼』の親子丼【京都うまいもん巡り第8回】

『鳥岩楼』の親子丼、900円(税込)

京都人は「かしわ」と呼ぶ鶏が大好きで、すき焼きも「かしわのすき焼き」を好む人も多い。今回ご紹介する『鳥岩楼』は、西陣織産地のど真ん中にある、鶏の水炊きで有名なお店。この地に移って70年を超える老舗で、夜は名物の「鶏の水炊き」目当ての旦那衆で賑わった時代もあった。

料亭風の歴史を感じる建物は、坪庭を挟んで奥行があり、京都らしさを感じさせてくれる。私の家から自転車で10分位で行けるので、お昼は丼にしようと思い立ったら、よく行く店だ。

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お目当ての親子丼はお昼限定で、12時~14時までしか提供しないので注意が必要。ただし、お昼は親子丼しかないので、注文で迷うことはない。

元々鶏肉を扱うところから発しているお店なので、朝挽きの地鶏と新鮮な卵は間違いがない。 出汁がよく効いているのは、軟水の井戸水のお蔭であろう。

他に何も使わないシンプルな作り方だが、鶏だしの滋味のために濃厚な味を感じられる。ふわとろの卵が食欲をそそり、一気にかき込むと、得も言われぬ「口福感」が拡がる。

少し食べたら、京都人なら忘れてはいけない香り豊かな「粉山椒」を振り掛けてみよう。食味が増すこと請け合いである。一緒に出てくる鶏スープも美味!

【鳥岩楼】
住所/京都市上京区五辻通智恵光院西入ル五辻町75
電話/ 075-441-4004
営業時間/12:00~21:30、親子丼は12:00~14:00
定休日/木曜日

さて、『鳥岩楼』で親子丼を堪能したら、ついでに西陣織の能装束などを展示している『織成館』へ立ち寄るのもよい(『鳥岩楼』からは約300m、徒歩4分ほど)。

典型的な西陣織屋建で、狭い間口と奥行きの長い棟(いわゆる「ウナギの寝床」)という、京都の伝統的な町家の特色をそのまま残した作りになっている。西陣織の体験もできる。

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【織成館(財団法人手織技術振興財団)】
住所/京都市上京区浄福寺通上立売上ル大黒町693番地
電話/ 075-431-0020
開館/火曜日~日曜日 10:00~16:00 閉館/月曜日、年末年始
入館料/大人500円、学生350円
http://orinasukan.skr.jp/index.html

文/中村 暁
日本文化プロデューサー。1955年、京都生まれ。伝統芸能をはじめ日本文化を様々な切り口からプロデュースする。日本の食文化についても興味が深く、素材を求めて生産者まで足を運び、自ら台所に立つことも多い。暮らしのスタイルは季節を感じて日本人らしくがモットー。