空中庭園のようなレストランで

陽が西に傾きは始めるころ、恵子さんに案内され、空中庭園のようなレストランへ。朝も気持ちが良く、一日中、ボーッとしていたくなるような熱帯雨林の景色が広がっています。

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調理を担当しているアグンさんは、日本のバリ料理店でも働いていたそうですが、「お金は良かったけれど、バリの家族と離れ離れなのがつらくて帰ってきちゃったんです」と照れながら、料理の説明をしてくれました。

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まず、魚のすり身をバナナの葉で包んで蒸したタムベパシ。スパイスと優しいバナナの香りのハーモニーが絶妙です。

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スパイシーなブタの甘辛煮のほか、インゲンのカレー、青いパパイヤ入りの黒豆のスープ、ココナツソースをかけたキュウリの炒め物など、野菜を使った料理がたくさん並べられていました。タイ料理ほど辛くもなく優しい味がします。

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 辛さが足りなければ、どんな料理にも合う辛い調味料「サンバル」が4種類、用意されています。「私は、レッドチリで作ったものは肉料理、グリーンチリのサンバルは魚料理に合うと思うんですけれど、サンバルによって料理の印象が変わるので、いろいろ試してください」とアグンさん。

食事のあとの甘いデザートも充実。色彩豊かなバリならではのカラフルなお菓子を前に、ついつい欲張って取ってしまいます。紫イモを潰して蒸したルンポグルンは、なんだか日本の金時イモに似た食感で懐かしい味がしました。

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ニュピの日は最も暗い夜が訪れる

夕食の最中、空が徐々に暗くなり雲が出てきました。すると、ある雲がピンクや水色に染まり始めました。これは雲に含まれる水滴で日光が回折し現れる現象「彩雲」だと同席の人が教えてくれました。新年早々、何かいいことがありそうです。

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こうやって、のんびり空を眺めるのもいいものです。ホテルの外に出られないから、さぞや退屈するのではないか? と、たくさん本を持ってきたのですが、朝からヨガ、プール、スパと気がついたら一字も読まないまま、夜になっていました。

ニュピの日は電気をつけてはいけないので、昨日、見えていた遠くの村の明かりも消え、あたり一面、真っ暗です。とはいえ、もし満月だと星もかすんでしまうのですが、ニュピはサカ暦の10番目の新月の前日なので月は見えません。

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…ということは、一年で最も暗い日はこの日。天体観測の絶好のチャンスなのです。双眼鏡を持っていなくても、手を伸ばせば届きそうな美しい星空が広がっています。2016年のニュピは3月9日だそうですが、正式に発表されるのは半年前くらい。星の好きな方はニュピの日を狙って旅に出てはいかがでしょう。

次回はホテルを出て島内の名所を案内します。

 

取材協力:ガルーダ・インドネシア航空

 

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