高齢化や核家族化、ネット環境や情報機器の発達、地震や豪雨などの自然災害の多発など、社会のあり方や世相が変化する中で、現代社会で生きていると“不安”だと思う要素はたくさんあります。セコム株式会社(https://www.secom.co.jp)が、20代以上男女(20-29歳、30-39歳、40-49歳、50-59歳、60歳以上/男女各50名の計500名)を対象に、「日本人の不安に関する意識調査」を実施しました。その対策や意識について見ていきましょう。
■8年連続7割以上が「最近不安を感じている」
最近、「何かに不安を感じていることはあるか?」という問いかけに対して、「感じている(29.6%)」、「どちらかといえば感じている(44.8%)」と、計74.4%が回答、8年連続で7割以上が不安を感じている結果となりました。
性年代別で見てみると、女性20~30代の約9割(ともに88.0%)が不安を感じる人が多い結果が出てきました。
■最も不安に感じていることは「老後の生活や年金」が全体の約3割でトップ
最近不安を感じている人の中で、具体的に最も不安を感じている項目として、8年連続で「老後の生活や年金(33.3%)」が1位、次いで2位が「健康(20.4%)」、3位が「台風・豪雨・洪水(15.6%)」となりました。
特に「台風・豪雨・洪水」と回答した人が大幅に増加し、昨年3位の「地震」を抜いて、7位から順位を上げています。
■今後の治安悪化・犯罪増加について7割以上が懸念
「今後、治安悪化や犯罪増加の可能性があると思うか?」という問いかけに対して、昨年より下がったものの「そのように思う(20.2%)」、「どちらかといえばそのように思う(55.8%)」と、全体で76.0%が懸念していることがわかりました。
特に男性30代と女性50代では、ともに86.0%が懸念していると回答し、各年代よりも今後の社会情勢について不安視していることが判明しました。
■防犯対策をしていないと回答した人は6割以上。一方、20代男性では5割近くが防犯対策を実施している結果に。
「防犯対策の有無」について聞いたところ、防犯対策を行っている人は昨年から微増したものの、66.2%が「防犯対策をしていない」と回答しています。
一方、性年代別では若い男性の防犯意識が高く、男性20代は約半数(48.0%)が防犯対策を講じていることが判明しました。
■防犯対策をしない理由としては「具体的にどのような対策をすればよいかわからないから」が5割以上
防犯対策をしない理由について聞いたところ、「具体的にどのような対策をすればよいかわからないから(54.1%)」が1位でした。多くの人が不安を感じているものの、対策方法が認知されていないことが分かりました。
■最近1年で不安を感じたことは、1位「台風や暴風・豪雨・ゲリラ豪雨などによる土砂災害(50.4%)」を中心に自然災害に由来する回答が顕著。
「最近1年間で不安を感じた事件・事故は何ですか?」と聞いたところ、1位「台風や暴風・豪雨・ゲリラ豪雨などによる土砂災害(50.4%)」、2位「地震・津波による被害(36.0%)」、3位「猛暑や熱中症や日射病(30.0%)」と昨年に引き続き自然災害や異常気象に不安を感じる人が多くいました。
また「交通トラブル(逆走、あおり運転など)による被害(25.8%)」が4位となり、社会問題となっている交通トラブルに不安を感じる人が多くいることが判明しました。
***
老後の生活や年金、頻発する自然災害など悩みは尽きませんが、悩みを抱えているのは他の人も同じようです。今ではそれらについての情報も多くあり、事前に準備をして対策をとることも十分に可能です。不安に思ったら、調べて対策を講じるなどの行動を取れば、案外不安も消えてしまうものかもしれませんね。
【調査概要】
・調査期間: 2019年10月25日~27日
・対 象: 全国男女500名
(20-29歳、30-39歳、40-49歳、50-59歳、60歳以上/各50名)
・方 法: インターネットによるアンケート回答方式