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【ビジネスの極意】なぜ社員が失敗を素直に報告できない会社は成果がでないのか?

【ビジネスの極意】なぜ社員が失敗を素直に報告できない会社は成果がでないのか?

仕事の成果を得るにはチームのメンバーが鍵を握っている。優秀なメンバーが集まれば、それだけで成功だ、と思うマネージャーも多いことだろう。だが、仕事の成果を上げるにはそれだけではないようなのだ。リーダーシップとマネジメントに悩む、すべてのビジネスパーソンのためのノウハウサイト「識学式リーダーシップ塾」から、仕事を成功に導くためには何が必要なのかを学ぼう。

* * *

社員がビクビクしている会社では結果が出ない理由

企業のマネージャーが成果を上げるために重要なことは、効率的なチームを作るということです。会社の仕事は一人ではできませんので、リーダーにとってもっとも重要な仕事の一つと言えるでしょう。
では、ただ優秀な人を集めれば効率的なチームができるかといえば、実はそうでもないようなのです。今日はグーグルに学んでみましょう。

効率的なチームとはどんなものか

仕事を効率的に行えるチームの条件とは、一体なんでしょうか。

優秀なメンバーが集まっているチームのことでしょうか?
毎回、上司がしっかりと社員を見張り、檄を入れているチームでしょうか?
常に成績が張り出され、メンバーが切磋琢磨している姿が見えるチームでしょうか?
それとも社内に自由な空気があり、意見を言いやすいチームでしょうか?

実は、いくら優秀なメンバーを集めても、それだけでは、良いチームにならないことがわかっています。

この効率的なチームについて、グーグルがまとめた調査結果があります。
話題になったので、ご存知の方も多いでしょう。

心理的安全性が確立されていると仕事が早くなる

グーグルの研究者は、「効果的なチームの特徴」を明らかにするために、リサーチを行いました。これは「ProjectAristotle」と名付けられた調査で、目的は「効果的なチームを可能とする条件は何か」です。[1]

その結果によると、チームは単純に「優秀な人を集めただけ」ではダメだと言うことがわかっています。

そして、彼らは、もっとも大事なことは、「誰がチームのメンバーであるか」と言うことよりも「チームがどのように協力しているか」であることを突き止めたのです。

そこで一番重要なのは、「心理的安全性」だと言っています。

さて、心理的安全性とはなんでしょうか。グーグルによれば、「リスクのある行動をとったときの結果に対する個人の認知の仕方」。

これだけ読むとちょっと難しいですが、簡単に言えば、無知な行動や、邪魔な行動、ネガティブなことをしても安心できること。「このチームなら大丈夫だ」と信じられるかどうかが重要だと言うのです。

言い換えれば、失敗したときに、メンバーに率直にそれを言える雰囲気があるチームこそが「効率的」な仕事ができると言うことです。どんなつまらない質問をしても、どんな突飛なアイデアを出しても、誰も自分をバカにしない環境こそが、良いチームを作るのだと。

この部分だけでも、共感できる人も多いのではないでしょうか。

当然ながら、チーム内にいがみ合いがあって、お互いに足を引っ張っていたり、誰か一人がいじめられていると、人はパフォーマンスが下がってしまうのです。間違った提案をすると叱られたり、質問しにくい雰囲気があると、チームの効率性はさらに上がらないでしょう。

あなたの職場は心理的安全性が保たれているか?

さて、これは私自身も仕事でつくづく感じていることです。

最初に就職した会社は大手の金融機関でした。

常に営業社員が怒鳴られていて、数字が達成できない人は小さくなっているような競争の激しい職場でした。毎朝、出社して怒鳴り声を聞くだけで憂鬱になるので、できるだけ早く退社したいとばかり思っていました。当時はこれが会社というものだと理解していました。

しかし次に転職した会社は違いました。

2番目に働くことになった雑誌の編集部は、非常にオープンで明るい職場でした。失敗をカバーし合う文化があり、どんなくだらない企画でも出せる雰囲気がありました。

その後に転職したマレーシアの外資系企業も同様で、ハードワークにも関わらず、チームワークがよく驚きました。

仕事には失敗がつきものです。当時、慣れない英語での仕事で失敗ばかりしている私に対し、いつもチームの皆がフォローしてくれました。これには本当に助かり、感激しました。

どんなバカな質問をしても叱られることがないので、安心して疑問点を聞くことができました。失敗はすぐに報告することもできます。

一方で、「そんなことも知らないの」「バカなんじゃないのか」などと小言を言われる環境では、おそらく私は自分の能力を発揮できないだろうな、と思います。

友人の勤める日本の会社では、常に上司がピリピリし、感情的に部下を怒っているとのこと。彼女は自分が怒鳴られこそしないのですが、他人に対する怒鳴り声を聞いているだけで憂鬱になると言うのです。さらに何か提案するときには、上司が機嫌が良さそうなときを見計らわないとならないと。誰かが失敗すると、上司が感情的になるので、問題が発生してもすぐに情報を共有することが難しいとのこと。

さらにこの職場ではうつ病などの精神病を患う社員が多く、いつも誰かが休職中です。ギリギリの人数で回しているために、残っている社員はいよいよ激務になっていくと言うのです。

怒鳴ってばかりの上司の元でビクビクしていると、自分のアイデアを言ったらバカにされるのではないかと思い、「怒られないように」最低限の仕事をこなすようになります。

グーグルの調査では、実はこれが、チームの効率を下げる原因になると証明したのです。
心理的安全性が確立された中で仕事をすると、仕事の効率は非常に上がるものなのです。

「相互信頼」がある職場も重要

他にこの調査では、「相互信頼」「構造と明確さ」(内容がわかりやすいか、目標や成果は取り組みやすいか)、「仕事の意味」「インパクト」などが挙げられていますが、いずれもこの心理的安全性がベースになった上でのことです。

例えば、相互信頼は、心理的安全性なしには確立しえないでしょう。相互信頼があれば、お互いにミスをカバーしあいます。一方で、グーグルは「相互信頼がないチームのメンバーは責任を転嫁し合うことになる」と言っています。

社員同士がマウンティングしあっていて、「こんなことも知らないの」「こんな失敗してバカなのか」「誰のせいで失敗したのか」などとやりあっている職場では、到底、効率的な仕事はできないと言うことになります。

心理的安全性を保つには、マネジャーや上司自身が、意見を言いやすい雰囲気を作り、オープンな環境を作ることが重要になるでしょう。罰を与えたり、他人の前で叱責したり、メンバーが恥ずかしい思いをするようなことは出来るだけ避けなければなりません。

また、マレーシアの会社ではよく「チームビルディング」と称して、社内でレクリエーションやゲームをしますが、こうしたチームワーク作りも、意味があることかもしれません。

なお、これは学校にも同じことが言えそうです。マレーシアの有名なインターナショナル・スクールに取材に行ったら、先生が「失敗はいいことだと生徒に教えています」と言われていて驚きました。生徒に聞けば、この学校では、スポーツの試合で失敗しても、野次られることが少ないのだとか。

このような価値観は、子供の頃から養うことにも大きな意味がありそうです。
ぜひ、googleが大事にするこの価値観を、組織マネジメントの参考にしてみてはいかがでしょうか。

筆者:のもときょうこ

早稲田大学法学部卒業。損保会社を経て95年アスキー入社。その後フリー。著書に「日本人には「やめる練習」が足りていない」(集英社)「いいね!フェイスブック」(朝日新聞出版)ほか。編集に松井博氏「僕がアップルで学んだこと」ほか。マレーシアマガジン編集長。

【参照】
Google 「効率的なチームとは何か」を知る
https://rework.withgoogle.com/jp/guides/understanding-team-effectiveness/steps/introduction/

* * *

いかがだっただろうか。仕事の成果を上げるには、優秀な人材を確保したチームを作ることではなく、効率よく動けるチーム作りが必要であり、それには、「心理的安全性」が重要である、ということがおわかりいただけただろうか。
引用:識学式リーダーシップ塾 https://leadership.shikigaku.jp/

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