自分から同棲を持ちかけ、親の意見で結婚に
夫との出会いは新卒で入った会社。2歳上の先輩の立場だった夫からのアプローチにより恋愛関係になった。
「夫のことは、最初は嫌いではなかったけれど、付き合ってもいいと思えるほど好きでもありませんでした。まぁ優しそうだし、あんまり好きになり過ぎると前の恋愛みたいになってしまうと思って、追われる恋愛がしたくて、夫と付き合ったんです」
絵麻さんには過去に高校から付き合う男性がいて、彼氏を追いかけて同じ大学に進学。大学でも3年ほど付き合うがその間に浮気を繰り返されていた。浮気を許し続けた絵麻さんに対して、元彼は「気持ち悪い」との言葉を残して去っていったという。
「元彼のことがただ大好きで、仕方なかったんです。学生だったのに、結婚したいと真剣に思っていました。元彼は大学近くのアパートで一人暮らしをしていたんですが、毎日のように押しかけて家事をやってあげたりと尽くしていました。それなのに、他の女性の元に行ってしまった。
浮気を何度も許していた私に対して、『どうやったら別れてくれるの?』と質問してきて。最後には『気持ち悪い』ですからね。当時私は少しぽっちゃりしていたんですが、失恋で10キロぐらい痩せました」
次は追われる恋愛がしたいという絵麻さんだったが、夫とは付き合ってすぐに絵麻さんの希望で同棲をスタートさせる。付き合って3年後には夫が関西から東京の会社へ転職することになり、絵麻さんも一緒に上京することに。
そこからお互いの両親の説得もあり、付き合っている状態ではなく、結婚して一緒に上京することになり、27歳に2人は結婚に至った。
「同じ会社で働いていたときは相手が別の女性と話している姿を見たりするだけでムカついたりしてしまって、2人になったときには『あの女性と何を話していたの?』と確認していました。でも、元彼と違って、夫はそんな私を見ても嫌な顔ひとつせずに受け入れてくれていました」
結婚したことで、「夫の一番は私で確定」したと安心できると思っていた。【~その2~に続きます】
取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。