取材・文/ふじのあやこ
日本の非婚化が進行している中でも、離婚を経験後にもう一度結婚に向かう人たちもいる。今回は再び家族を求める人たちに、その理由を伺った。
桃子さん(仮名・42歳)は子どもを作る、作らないで揉めて、30歳のときに離婚。元妻との間に子どもがいる夫は「子どもはもういらない」と言い放ちながら離婚を拒否。最後は泣きながら離婚を迫り、同意してもらったという。【~その1~はコチラ】
収入、共働きの条件が合致。結婚相談所で出会った2歳上の男性と成婚
離婚後は愛知県から大阪府内にある企業に転職。引っ越しをして、府内で評判の結婚相談所に登録し、2歳上の男性と出会い、成婚に至った。
「バツイチであることがネックになると思っていたんですが、子どもがいないことや、私はIT系の営業職をずっとしてきて、キャリアアップでWEB広告を扱う企業に転職して年収も同世代の女性よりも多かったことが有利だと結婚相談所のスタッフの方に言われました。夫は初婚だったんですけど、女性側の婚姻歴を初婚と限定していなかったみたいです。
私から離婚理由を伝えて、結婚相手に求めるものを婚約する前にしっかりと話し合いました。相手も子どもを望んでいること、結婚後も仕事を続けることなど、お互いの希望が合致していたので、この人に決めました。お付き合いをしてから4か月で婚約して、7か月後に結婚しました」
夫の両親も快く迎え入れてくれて、お互いの職場から程近い場所に良い賃貸物件を見つけるなど、2人の結婚生活は順調なスタートを切る。すぐに妊活をスタートさせるもなかなか授からなかったが、最初の頃は妊活を夫婦2人で行えていることだけでも喜びはあったという。
「妊活をしていると、体が過度な期待に反応してしまって、いつもよりも生理が遅れたり、妊娠超初期といわれる症状に該当したりするんです。妊娠かもと夫と一緒にソワソワしたり、ダメだった場合には一緒に落ち込み慰めてもらったり。ダメだったときには落ち込みますが、30代前半だとだいたい10~12か月自然妊娠しなければ病院へ行ったほうがいいと聞いたので、それまでは“今回は”ダメだったとあまり重く受け止めていませんでした」
【結婚は10年目に突入するも、ただ離婚していないだけ。次ページに続きます】