取材・文/ふじのあやこ
日本の非婚化が進行している中でも、離婚を経験後にもう一度結婚に向かう人たちもいる。今回は再び家族を求める人たちに、その理由を伺った。
詩さん(仮名・36歳)は30歳手前で離婚を経験。ただ入籍しただけの同棲の延長のような結婚生活は、夫の不倫相手が妊娠して、強制終了した。【~その1~はコチラ】
現夫は天性の人たらし
離婚から3年ほどメンタル面で不安定なことが続き、そこから民間のカウンセラー資格が取れるスクールに通い始める。現夫とはそのスクールで出会った。
「離婚から2年ほどで恋活をスタートさせるもうまくいかないことが続いていました。新しい出会いというよりも、寂しさを誰でもいいから埋めてくれっていう感じ。離婚してしばらくは実家に戻っていたんですけど、腫れ物を触るような両親の扱いにも嫌気がさして、慰謝料もたっぷりいただいていたんで都内で1人暮らしを始めたんです。
いざ1人になると仕事以外の時間を持て余してしまい、相談が無料でできるものを言い方は悪いですが手あたり次第試していたときがあって。その中で、カウンセリングをするほうに興味を持つようになって、スクールに通い始めました。
そこには30代から上は50代ぐらいの人までいて、夫もその中にいました。年齢は一回り上で、最初は良き相談相手という感じで、恋愛感情はありませんでした」
グループでの付き合いから2人きりで食事に行く関係になり、恋愛関係に進展するまで2年弱かかかったという。バツイチで子どもがいることを知っても相手と結婚したいという思いが詩さんの中で強くなり、付き合って1年で結婚に至った。
「グループでの勉強会などや飲み会などの幹事もすべて夫がやっていて、2人で遊んでいるときよりもみんなの中で輝いている姿に惹かれたんですよね。
付き合ってからも2か月ほどで私の両親に挨拶してくれて、バツイチであること、もう成人している子どもがいることもちゃんと言ってくれました。元夫のことはあんなに嫌っていた父とも、すぐに打ち解けて。彼とは結婚生活、家族になることがリアルに想像できたんです」
【離婚して10年、再婚後も元義弟との付き合いを続ける夫。次ページに続きます】