14回のデートで結婚。新婚生活もなく妊娠生活に突入

夏美さんが勤めたのは印刷物のデータなどを製作する企業。そこで事務員として働く中で、営業スタッフとして働いていたのが今の夫。当時はまだ学生時代の彼とも付き合っていたが、数か月の被り期間を経て、正式に付き合い始めたのは27歳。その1年後の28歳で結婚するが、その1年間で会ったのはたった14回だった。それでも結婚することになったのは、お互いの親がけじめを求めたからだという。

「最初はもっと一緒にいれたらいいね~という軽い気持ちで同棲予定でした。でも、私の母親や、義母が許してくれなくて。なんとか押し切ろうとしていたんですが、夫のほうが『じゃあ結婚します』と宣言して、そのまま。プロポーズは実質、親たちへのその宣言ですね。そこからはお互いの仕事のことなど事務的な話し合いになり、本当に入籍に至りました」

それまで母親と一緒に暮らしていたこともあり、結婚して初めて家事を行うことに。共働きだったが、家に入れるお金の差で夏美さんがやや多く負担していた。

そんな矢先、夏美さんの妊娠が発覚。夫の希望から会社をやめて専業主婦になるも、当時はそこまで望んでいない妊娠にストレスもあったと振り返る。

「もう少し2人だけの生活も楽しみたかったし、仕事も続けたかった。いきなりできないことが一気に増えて、そのストレスから仕事から遅く帰る夫によく愚痴っていました。その態度が夫には『子どもが欲しくなかった』とうつったみたいです。甘いはずの新婚生活は、ケンカの絶えないものに代わってしまいました。

夫から子育てが落ち着くまでは家に居てほしいと仕事も奪われて、あのときは毎日息苦しさを感じていたんです」

先に爆発したのは夫のほう。そのとき義母のとった行動は?【~その2~に続きます】

取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。

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