「お医者さんの奥さんだったから、結婚する」

交際は半年間続いた。美佳さんは結婚を焦っており、押しかけるように入籍をしたそうです。

「もう、自分で家賃を払いたくなくて。今の若い人には笑われますが、女性が家賃を払うことに抵抗があるんです。やはり男性に守られたい。主人と結婚したいことを伝えてはいたのですが、ずっと渋っていた。私から結婚したいと伝えて2か月目に、主人は前の奥様と死別しているので、“俺より先に死ぬなよ”を条件に、入籍したのです。あと私が“お医者さんの奥さんだったから、信頼できるし結婚する”と言っていました」

夫が結婚を渋っていたのは、汚部屋問題もあったから。昔から、“男やもめにうじが湧く”と言ったものですが、夫も例外ではなく、広大な家はとにかく荒れ放題だった。

「奥様が亡くなって20年分のゴミを1か月かけて出して、掃除をしました。主人はそれにも感動してくれましたね。主人の会社と私の職場が近いので、一緒に出勤をすることもあったのですが、気が付くと、最近、主人は留守がちなんです」

ラブラブな状態が続いたのは結婚半年ほど、気が付けば夫は留守がちになっており、夫婦の会話も減っていったそう。

「何か言うと、仕事が忙しいとか、うるさいとか言うんです。デートをしたいとか、買い物をしたいと伝えると、テーブルにお金が置いてある。私は主人の胃袋をつかんでいるので、好物のタンシチューを作ってあげたのに、いつまでも食べないんです。とうとう、腐ってしまって処分しました。デパートで1万円もするタンを買ってきたんですよ。そのことに文句を言ったら、“出ていけ”と怒鳴られたんです」

そう言いながら、涙を流す美佳さん。手作りの料理が拒否される心のダメージは大きいです。

「私が怖いのは離婚されることなんです。結婚してから主人は女性にモテ始めました。そりゃ私が家を掃除して、着るモノもクリーニングして、お風呂も整えてあげているんですから。余裕のような雰囲気が出てきています。それに、お付き合いするときに、“いっせーのせ”でマッチングアプリを削除したのですが、最近、主人のスマホの画面を見ると、マッチングアプリのメッセージアイコンが出ているんです」

それまでモテなかった男性が、結婚を機に女遊びを始めることはよくある話です。

「半年かけて、家を住みやすいようにしたのに、追い出されてしまったらかないません。今のうちに証拠をとっておきたいのです。主人から離婚を切り出されたら、突き付けてやります」

【夫は女性にネックレスをプレゼントしたが……その2に続きます】

探偵・山村佳子
夫婦カウンセラー、探偵。JADP認定メンタル心理アドバイザー、JADP認定夫婦カウンセラー。神奈川県出身。フェリス女学院大学卒業。大学在学中に、憧れの気持ちから探偵社でアルバイトを始め、調査のイロハを学ぶ。大学卒業後、10年間化粧品メーカーに勤務し、法人営業を担当。地元横浜での調査会社設立に向け、5年間の探偵修業ののち、2013年、リッツ横浜探偵社設立。依頼者様の心に寄り添うカウンセリングと、浮気調査での一歩踏み込んだ証拠撮影で、夫婦問題・恋愛トラブルの解決実績3,000件を突破。リッツ横浜探偵社 http://www.ritztantei.com/

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