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忙しく日々を過ごすなかで、いつの間にか夫婦の間に亀裂が生じ修復困難な状況になってしまっている場合、「離婚」を考え出すことでしょう。しかし、3万8000件以上の結婚、離婚、再婚相談を受け、数多くの夫婦問題を解決に導いてきた離婚カウンセラーの岡野あつこさんは、「離婚の8割はがんばれば修復できるケースだ」と言います。
そこで、岡野さんの著書『夫婦がベストパートナーに変わる77の魔法』から、崩れてしまった夫婦関係を修復し、よりよい関係を築いていけるようにするコツをご紹介します。

文/岡野あつこ

パートナーに感謝し、素直になることからはじまる

一口に夫婦といっても、両者の性格や環境など千差万別。抱えている問題も多岐にわたり、その段階も、“犬も食わない”夫婦ゲンカのレベルから、離婚の大ピンチ状態までそれぞれです。

けれど、私は長年の経験から、どんなケースであっても閉ざされた相手の心を開くためには、三つの要素が不可欠だと確信しています。その三つとは、感謝・謝罪・決意です。 夫婦関係で悩んでいる人は、目の前にある問題にとらわれてしまって、拡大鏡で見ているようになりがちですが、まずは人生を俯瞰して眺めることが大切です。

出会ったときのこと、恋愛中のときめき、プロポーズされたときの喜び、新婚時代の楽しかった日々、子どもが生まれたときのこと、家族旅行や家族の行事……。幸せだったときがあるはずです。

まずはそのことに感謝し、悔しさや怒り、悲しみといった負の感情を払拭しなければ、素直な気持ちで相手と向き合うことはできません。

素直になれて初めて謝罪する気持ちになるのですが、アドバイスする立場からいえば、ここに最大の難関があります。みなさん謝れないのです。頭では謝るのが得策だとわかっていても、自分だけが悪いわけではないと思う心が許さない。たとえ自分の浮気が原因で不仲になったという場合でも、「妻が子どもにかかりきりでさびしかったから」などといった言い訳を抱えているケースが目立ちます。

S夫妻も夫の浮気問題が原因で不仲になっていました。妻が「どうすれば有利な条件で離婚できるでしょうか?」という相談に来たのが発端だったことを思うと、まさに離婚の危機を迎えていたのです。

ところが話を聞いているうちに妻の口から「夫はいい人なんですけどね」という言葉が飛び出しました。離婚したら妻は必ず後悔することになるだろうと踏んだ私は、修復することを勧め、夫に会って話を聞いてみたいと申し出たのです。

こうして対面した夫は、離婚する気はないとうなだれていました。それならまずは謝罪することですと伝えたところ、「浮気はしてません。親しくしている女性はいましたがプラトニックだったんです」と。つまり浮気の定義が曖昧なことを盾に、無実の罪だと主張していたのです。謝れば浮気を認めたことになると懸念していたのですが、それでは修復することはできません。

そこで私は、「真実がどうであろうと、奥さんがイヤな思いをしたのはたしかなことではないですか? だったら、そのことに対して謝罪しませんか?」と提案しました。

すると「それならできる」ということで、夫婦は修復の方向にグッと舵を切ることができたのです。一件落着といいたいところなのですが、夫にはもう一つすべきことがありました。 妻はたんに夫が謝罪するだけでは許しません。「それで?」とさらに詰め寄ります。

これは当然のことで、たとえば仕事上のミスを犯した場合も、上司に謝るだけでなく、「以後、気をつけます」と決意表明するところまでしなければ情状酌量とはなりません。

夫はここも受け入れ、「二度と悲しませるようなことはしない」と妻に伝えました。 この言葉を妻は信じようと決め、一気に修復へと向かったのです。

夫の決意は本物だったのでしょう。それから十年経ったいまも、S夫妻は円満に暮らしています。

* * *

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岡野あつこ(おかの・あつこ)
立命館大学産業社会学部卒業後、立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科修了。自らの離婚経験をもとに、91年に離婚相談室を設立。以来、「 離婚しないに越したことはない!」をモットーに 、3万8000件以上の結婚、離婚、再婚相談を受け、数多くの夫婦問題を解決に導く。夫婦問題研究家® 、パートナーシップアドバイザー 。カウンセラー育成にも力を注ぎ、「マリッジカウンセラー、夫婦問題カウンセラー養成講座」を開講。NPO法人日本家族問題相談連盟理事長。YouTube岡野あつこチャンネル更新中。


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