忙しく日々を過ごすなかで、いつの間にか夫婦の間に亀裂が生じ修復困難な状況になってしまっている場合、「離婚」を考え出すことでしょう。しかし、3万8000件以上の結婚、離婚、再婚相談を受け、数多くの夫婦問題を解決に導いてきた離婚カウンセラーの岡野あつこさんは、「離婚の8割はがんばれば修復できるケースだ」と言います。
そこで、岡野さんの著書『夫婦がベストパートナーに変わる77の魔法』から、崩れてしまった夫婦関係を修復し、よりよい関係を築いていけるようにするコツをご紹介します。

文/岡野あつこ

相手のバックグラウンドを理解するために歩み寄る

夫婦関係を修復するときに、相手の生い立ちや両親との関係を理解することはとても大切な意味をもってきます。多くの場合、相談者はパートナーとの価値観の違いや、わかり合えない感情をもてあましているものですが、それを解決するためには、妻(夫)が夫(妻)に何を求めているのか、どんな家庭を理想としているのかを知る必要があります。

本来は夫婦で話し合うのが一番なのですが、話し合っても要領を得ないと訴える人 が珍しくないのです。相手から「そんなことは考えたこともない」といわれたり、「自分でもわからない」という返事だったというのも、よくある話です。

Mさんは、子どもはほしくないといって譲らない夫との確執に悩んでいました。なぜほしくないのかと尋ねても、「べつに理由はない」というだけで、取りつく島がないというのです。このままだと離婚の危機も免れないと悩むMさんに、私は夫の生い立ちや両親との関係の中にヒントがあるかもしれませんよとアドバイスしました。

育った環境や家族関係が、その人の恋愛観や結婚観に及ぼす影響は計り知れません。子どもがほしくないと考える夫は、何かしらのトラウマを抱えている可能性があると考えたのです。

とくに心当たりがないというMさんに、「もしかしたら、子どもが苦手になるような出来事が、幼い頃にあった?」という聞き方をしてみてはどうかと提案しました。

さっそく実践したMさんから「岡野さん、名探偵みたいですね」と連絡があったのは、それから一週間後のことでした。

夫は父親から虐待を受けて育ったと話し始め、父親と同じ血が流れている自分が親になってはいけないと思っているのかもと打ち明けてくれたとのこと。夫の事情を理解したMさんは、彼の心に寄り添いながら、少しずつ夫を説得していくことに決めました。

「彼に対する慈しみの気持ちを備えたので、どんな結果になっても離婚することはないと思います」と語っていたのが印象的です。

Mさんにかぎらず、相手の生い立ちや両親との関係を理解することで救われたという人は大勢います。「だから妻(夫)は、こんなことをいうのか」とわかれば、「だったらしょうがないか」と許すことができる。これこそが歩み寄るということなのだと私は思うのです。

* * *

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岡野あつこ(おかの・あつこ)
立命館大学産業社会学部卒業後、立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科修了。自らの離婚経験をもとに、91年に離婚相談室を設立。以来、「 離婚しないに越したことはない!」をモットーに 、3万8000件 以上の結婚、離婚、再婚相談を受け、数多くの夫婦問題を解決に導く。夫婦問題研究家(R) 、パートナーシップアドバイザー 。カウンセラ ー育成にも力を注ぎ、「マリッジカウンセラー、夫婦問題カウンセラー養成講座」を開講。NPO法人日本家族問題相談連盟理事長。YouTube岡野あつこチャンネル更新中。


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