バッグの中に入っていたラブレターと避妊具

プライベートの夫は、無口で物静かだった。退職後はしばらく家でぶらぶらしていたが、62歳のときに教育関連の団体に再就職。アドバイザーのようなことを始めたという。

「貧困家庭の子供に勉強や世界の広さを教えるみたいです。それからはいきいきとしてきて、体重も増えて、元気になっていきました。楽しそうにしていて、深夜に帰ることも。コロナの自粛を経て、1年前に活動を再開。毎日、楽しそうにしていました」

ところが、最近、夫のバッグの中に避妊具の箱が入っていることを見てしまう。

「主人は人の話を聞くことが上手で、とてもモテます。でも女性関係には潔癖なので、それまでは心配したことがなかったんです。“子供に避妊の重要性を教えるのかな?”とも思い、箱を出したら、何個か減っている。頭にカッと血が上って、主人の手帳を見たら、一筆箋が挟まれていたんです」

100円ショップの商品らしき品質の紙には、日常の感謝がつづられており、「愛してる!」という言葉とともに、女性の名前で締められていた。

「よく考えれば、小学生に避妊具は見せませんし、それを持ち歩くのはおかしいので、この手紙とともに出せば主人は経緯を説明してくれると思ったのです。お風呂から上がってきたところを捕まえて聞いてみたら、主人はギョッとした顔をして、“どういうつもりでこんなことをするんだ?”と明らかに怒った顔をする」

それからは、夫婦の関係が悪化。真理子さんの料理の味から、好奇心について、実家暮らしの娘についてなど、それまで夫が腹に溜めてきた不満をぶつけられるようになった。

「その中でも辛かったのは、私との夜の生活の不満でした。もう20年以上体を重ねておらず、お互いに老化によるものだと思っていたのですが、違ったのです」

家庭内の雰囲気は悪くなり、娘からは「ママが悪いよ」と言われるように。

「まさかこんなことになるとは思いませんでした。離婚はしないとは思いますが、このままでは気が済まない。まずは、主人をたぶらかしているのがどんな女か見たいのです」

【交際は1年間、夫をたぶらかしていた女性の素顔は……その2に続きます】

探偵・山村佳子
夫婦カウンセラー、探偵。JADP認定メンタル心理アドバイザー、JADP認定夫婦カウンセラー。神奈川県出身。フェリス女学院大学卒業。大学在学中に、憧れの気持ちから探偵社でアルバイトを始め、調査のイロハを学ぶ。大学卒業後、10年間化粧品メーカーに勤務し、法人営業を担当。地元横浜での調査会社設立に向け、5年間の探偵修業ののち、2013年、リッツ横浜探偵社設立。依頼者様の心に寄り添うカウンセリングと、浮気調査での一歩踏み込んだ証拠撮影で、夫婦問題・恋愛トラブルの解決実績3,000件を突破。リッツ横浜探偵社 http://www.ritztantei.com/

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