ふるさと納税は各市区町村に寄附をすることで、所得税と住民税の控除を受けることができます。加えて様々な返礼品をもらうことができるため、多くの方に利用されている制度です。ただし、各自治体に寄附をすれば、それだけで恩恵を受けられるわけではなく、一定の手続きが必要となってきます。

そこで今回は、日本クレアス税理士法人(https://j-creas.com)の税理士 中川義敬が、長年にわたる税務申告のサポートを通じて得た幅広い知識や経験に基づき、ふるさと納税の手続きの流れについてご紹介したいと思います。

目次
ふるさと納税の申し込みの流れ
控除を受けるための手続きの流れ
まとめ

ふるさと納税の申し込みの流れ

それでは、ふるさと納税の申し込みの流れについてご説明していきます。手順に従って申し込みをすれば、簡単に手続きすることが可能です。

1:寄附をする自治体を選ぶ

まずは寄附をしたい自治体を選ぶ必要があります。パソコンやスマートフォンからふるさと納税のポータルサイトを検索すると、人気ランキングや寄附金額から自治体や返礼品を探すことができるため、とても便利です。ご自身の生まれ育った地域や、お世話になった地域に寄附してもよいですし、欲しい返礼品やサービスにより寄付先を選択することもできます。

特に季節の商品などは、その地域に行かなければ手に入らないものです。寄附を行うことで返礼品として受け取れますので、非常にメリットがあると思います。季節ものや生ものなどは、受取の時期が限定されている可能性があるため、受取のタイミングなども確認する必要があるでしょう。

2:申し込む/寄附金を支払う

寄附をしたい自治体が選べたら、実際に申し込みと寄附金の支払いをしましょう。申込の方法は、各自治体に電話やFAX、メール、窓口で対応可能です。

ほとんどの自治体はふるさと納税のポータルサイトから申し込みをすれば、申し込みから支払いまで一括で手続きが可能なため、非常に便利です。支払方法は納付書、振込、現金書留、クレジットカードなどから選択することができます。

3:寄附金受領書と返礼品の受け取り

寄附金の支払いが完了したら、各自治体から返礼品、寄附を証明する寄附金受領書、ワンストップ特例制度の申請書が送付されてきます。寄附金受領書は、後述する確定申告の手続きで必要になるため、捨てずに必ず保存をしておいてください。

控除を受けるための手続きの流れ

ふるさと納税は寄附を行って、返礼品を受け取れば完了ではありません。「確定申告」もしくは「ワンストップ特例制度」のいずれかの方法で手続きをすることで、所得税と住民税が軽減されることになります。せっかく寄附をしたのに税額控除の恩恵がないと、単に返礼品をもらっただけになってしまうため、期日までに手続きを完了することが必要です。

確定申告

確定申告は、毎年1月1日から12月31日までの所得に関して、翌年の2月16日から3月15日までに手続きを行うことで、所得税・住民税、消費税の納税額を確定させるものです。ふるさと納税は、納税という言葉を使っていますが、実際は寄附を行うことにより、「寄附金控除」の適用を受けることで所得税と住民税が軽減されます。寄附金控除は、確定申告を行うことで適用を受けることが可能です。

確定申告は、ご自身の住所地の所轄税務署の窓口で手続きを行うか、もしくはe-TAXにて提出する必要があります。確定申告を行う際には、上述した寄附をした自治体が発行する寄附の証明書・受領書や、専用振込用紙の払込控(受領書)が必要です。

また、e-TAXにより提出を行う場合は、国税庁のホームページから必要資料を用意したうえで、オンラインで手続きが可能です。オンラインで手続きを進める場合、複数枚に分かれている寄附金の証明書となる受領書も、ふるさと納税の特定事業者が発行する証明書で一つのデータにまとまった形で手続きを行うことが可能。非常に便利ですね。

確定申告を行うと、所得税と住民税の控除額がそれぞれ決まります。所得税分はその年の所得税から控除(還付)され、住民税分は翌年度の住民税から控除(住民税の減額)されます。

ワンストップ特例制度

原則的には、寄附金控除は確定申告を行うことで適用できますが、確定申告よりも簡単に手続きが可能な方法をワンストップ特例制度と言います。ワンストップ特例制度は、ふるさと納税の申し込みをした段階で、各自治体から送付される「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」に必要事項を記入して、寄附した自治体に送るだけで適用を受けることができます。

ワンストップ特例制度は、以下の条件であれば適用可能です。

・確定申告不要な給与所得者

・1年間のふるさと納税の申し込み先が5自治体以下

・ふるさと納税以外に確定申告で申請するものがない

給与所得者であっても年間2,000万円以上の給与の方や、給与以外の所得が20万円以上ある場合などは、そもそも確定申告をしなければいけません。

また、6自治体以上にふるさと納税を行った場合も、確定申告をしなければ寄附金控除の適用を受けることができません。そして、確定申告を行う必要がない給与所得者であっても、医療費控除などを受ける場合は、この制度を利用することができないため注意が必要です。

まとめ

ふるさと納税を行うことによって、各自治体から様々な返礼品を受け取ることができます。そのため、どんな返戻品を選ぼうか、年末の楽しみにしている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。ふるさと納税の申し込みやお支払いは、ポータルサイトの案内に従っていけば簡単にできますが、確定申告やワンストップ特例制度は、ご自身で手続きをしなければなりません。

ふるさと納税の手続きは、所得税と住民税の軽減措置を受けることで完了します。これからふるさと納税をお考えの方は、確定申告やワンストップ特例制度の手続方法を確認していただきたいと思います。 

構成・編集/松田慶子(京都メディアライン ・https://kyotomedialine.com

●取材協力/中川 義敬(なかがわ よしたか)

日本クレアス税理士法人 執行役員 税理士
東証一部上場企業から中小企業・個人に至るまで、税務相談、税務申告対応、組織再編コンサルティング、相続・事業継承コンサルティング、経理アウトソーシング、決算早期化等、幅広い業務経験を有する。個々の状況に合わせた対応により「円滑な事業継承」、「争続にならない相続」のアドバイスをモットーとしており多くのクライアントから高い評価と信頼を得ている。

日本クレアス税理士法人(https://j-creas.com

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